2013 Fiscal Year Annual Research Report
データフロー検索と可視化によるオブジェクト指向プログラム理解の支援手法
Project/Area Number |
23650016
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
久米 出 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助手 (10301285)
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Keywords | デバッグ支援 / アプリケーションフレームワーク / 副作用 / 動的解析 / プログラム理解 / ソフトウェア工学 |
Research Abstract |
[研究の内容]:本研究はオブジェクト指向プログラム、特にフレームワークの非局在化された意図(Delocalized Plans)の復元を最終的な目標としている。アプリケーション開発者はフレームワークのホットスポットと呼ばれる部分を拡張してアプリケーションを実装する。通常このような拡張に際してアプリケーション開発者が守るべき規則がフレームワーク毎に設定されている。フレームワークの非局在化された意図とはこの規則に他ならない。本研究では明示化されていない規則に違反したフレームワークのAPI呼び出しを副作用を手掛かりとして特定する動的解析手法を考案し、副作用の検索と可視化を行うツールのプロトタイプを実装して予備的な評価を行った。 [研究の意義]:アプリケーション開発者はフレームワークの実装に関する知識を有していないため、フレームワークアプリケーションのデバッグは一般に非常に困難である。近年フレームワークのAPI呼び出しに関する誤りを特定するための静的解析手法が研究が進められているが、オブジェクト指向プログラム特有な動的束縛や呼び出し文脈に依存する種類の誤呼び出しに対しては適用が困難である。本研究はフレームワークの実装の知識を必要とせず、かつ静的解析に基づく既存手法では対応が困難なAPI誤呼び出しにも適用可能な点に於いて大きな意義を有している。 [研究の重要性]:フレームワークの利用規則(非局在化された意図)はしばしば文書として明示化されず、誤ったAPI呼び出しが引き起こされる原因となっている。近年では殆どのソフトウェア開発でフレームワークが利用されている事から、本研究の動的解析手法は多くのソフトウェア開発現場に於ける喫緊の問題の解決に重要な役割を果たす事を確信している。
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[Presentation] A Feature Model of Framework Applications2013
Author(s)
Izuru Kume, Masahide Nakamura, Naoya Nitta, and Etsuya Shibayama
Organizer
14th IEEE/ACIS International Conference on Software Engineering, Artificial Intelligence, Networking and Parallel/Distributed Computing (SNPD 2013)
Place of Presentation
Sheraton Princess Kaiulani, Hawaii, USA
Year and Date
20130701-20130703