2012 Fiscal Year Research-status Report
リコンフィギャラブルシステム向けプログラミングモデルに関する研究
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23650018
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
飯田 全広 熊本大学, 自然科学研究科, 准教授 (70363512)
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Keywords | リコンフィギャラブルシステム / プログラミングモデル / 並列計算モデル / ハードウェア記述言語 / FPGA / GPGPU |
Research Abstract |
リコンフィギャラブルシステム向けプログラミングモデルに関する研究に関し,本年度の研究成果は,以下の通りである. 1.プログラミングモデル(並列計算モデル)とプログラミング言語のプロトタイプ実装 新しいプログラミング言語を定義する前に、既存の言語からハードウェアを生成する方法についての実証実験を行った.具体的にはJava言語を用いて,既存のプログラム(実際はJavaのバイトコード)からALUアレイ(粗粒度リコンフィギャラブルシステム)のハードウェアの構成情報を生成する方式と評価実験を実施し,プログラムの互換性を維持したまま,プロセッサでもハードウェアでも実行できることを確認した.これは本年度の研究成果として対外的に発表している. 2.並列モデルの調査・検討 Java言語からの実装結果を受けて,並列性の抽出を既存の方法(例えばループ展開等)ではうまくいかないことがわかり,再検討をすることになった.並列処理システムの要件を考えると,(1)アトミック性,(2)ステートレス,(3)ロックフリーがあれば,かなりのプログラム記述上の問題点は軽減することがわかっているため,原点に立ち返って,これらを満たす並列計算モデルを再構築している.来年度は,基本的に前年度までの成果であるプロトタイプベースのオブジェクト指向言語に並列計算の仕組みを実装する予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究課題は,主要3項目(1.既存の並列モデルの精査と問題点の抽出,2.プログラミングモデル(並列計算モデル)とプログラミング言語のプロトタイプ実装,3.ユーザビリティを考慮した開発環境の構築)と,それに続くアプリケーション作成および評価の実証実験,プログラミングモデルおよびプログラミング言語のリファインというプロセスで研究を進める計画である.しかし,本年度は主要3項目のうち,2.を実施したところ,1.の見直しも発生し,再度検討する必要が出てきた.また,具体的な研究成果(学会発表,論文誌投稿等)が少ないから,研究進捗としてはやや遅れていると言わざるを得ない.
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの成果から,来年度はプロトタイプ言語の実装を急ぐより,基本的な原理の検証に注力する.具体的には,並列計算モデルの確立とその検証を中心に研究成果をまとめる.その上で,開発環境の構築を早急に進め,研究進捗のキャッチアップに努める.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成24年度の予算執行計画が研究の遅れにより修正されたため,平成25年度はそれを含めて研究費を適正に使用して研究を推進する.
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Research Products
(2 results)