2011 Fiscal Year Research-status Report
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23650035
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Research Institution | National Institute of Informatics |
Principal Investigator |
橋爪 宏達 国立情報学研究所, アーキテクチャ科学研究系, 教授 (40172853)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | 屋内測位 / 無線LAN / 電波計測 / 光学計測 / アッベ限界 / 信号処理 |
Research Abstract |
情報機器の送信する電波を使用して、利用者の3次元座標を決定する手法についての研究である。測位精度と測定信号の周波数電力スペクトルに直接の関係式のあることが知られているが、情報機器の狭帯域信号では屋内測位において実用的な精度を達成できない。新しい統計距離に基づく測位手法によってその突破をはかる。初年度である平成23年度には、1. 変調波の統計処理による位置推定精度の測定と信号雑音比の理論精度の対応実験2. 光学的認識手法、超音波測位手法などの複合による精度向上の実験3. 統計的信号処理フィルターの構成とその性能評価を行った。これに基づき次年度の研究方針を策定するとともに、結果についての学会発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度の平成23年度において、この研究に必要な実験システムの構築と、その評価手法の策定が完了した。事前の計画に沿った研究進行を行っていると考える。初年度において、その成果を学会発表しており、研究は順調に展開している。その中でも、この研究テーマにもつづき再帰型ウィーナーフィルターを発表した。これは測位システムの処理特性に応じて、ウィーナーを数10段に縦続接続したものである。かつてない特定をもつフィルターとして、発表会場で注目された。
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Strategy for Future Research Activity |
初年度で構築したシステムを利用することで、次年度には各種の条件でデータを取得し、評価を行いたい。従来のユークリッド距離による評価と、この研究の目標である確率距離にもとづく評価の対比を行い、確率距離の有利になる局面を見つける段階へと展開することになる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
無線計測に必要な任意波形生成器の購入を計画している。また、実験で順次に必要となるケーブル、増幅器等の機器類の購入を予定している。最終年度にあたることから、研究発表の旅費支出も見込んでいる。
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