2012 Fiscal Year Research-status Report
Webマルチメディアマイニングによる動詞概念と名詞概念およびその関係の自動学習
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23650044
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
柳井 啓司 電気通信大学, 情報理工学(系)研究科, 准教授 (20301179)
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Keywords | Web動画マイニング / 動画像認識 / 時空間特徴量 / 動作分類 / 物体認識 |
Research Abstract |
本研究では, 動画の視覚特徴から抽出可能な「動詞」の概念と, 動作対象もしくは動作主体の「名詞」概念, およびその関係を学習する確率モデルを提案し, それをWeb 上の動画共有サイトに存在する大量のタグ付きの動画像に適用することによって, 動詞概念と名詞概念の間の関係を分析し, 認識に利用することを目的とする. 例えば, 「ラーメン」を「食べる」と「ハンバーガー」を「食べる」, 「人間」が「歩く」と「ライオン」が「歩く」は「動詞」概念としては同じであるが, 実際の動作としては異なるため, 両者の関係を考慮することにより高精度な動作・物体認識が実現できることが期待される. 本年度の前半は,まず予備実験として小規模なデータセットを構築し,同じ動詞概念に属する動作の動作対象(名詞概念)の違いによる差異の分析を試みた.その結果,前年度に提案した動作データセットの自動構築手法により自動構築したデータセットを利用する場合,データセットにノイズが含まれている場合,動作の差異の発見が困難であることが判明した.そこで,本年度の後半は主に精度の高いデータセットの自動構築手法の開発を行った.成果は国際会議に投稿中である. また,データセット構築のために商用クラウドソーシングサービスの利用も行った.主に静止画のデータセット構築に関して研究を行った結果,安価に精度の高いデータセットが構築可能であることが確認された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度は,同じ動詞概念に属する動作の動作対象(名詞概念)の違いによる差異の分析を大規模に実施する予定であったが,年度前半に行った小規模データセットによる予備実験の結果,前年度に提案した動作データセットの自動構築手法により自動構築したデータセットを利用する場合,データセットにノイズが含まれている場合,動作の差異の発見が困難であることが判明した.そのため,年度後半は,高精度なデータセット構築を中心に研究を行い,大規模な動作差異分析の実験を実施するまでには至らなかった.
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度である次年度は,今年度実施予定で実施することができなかった大規模な動作差異分析の実験を実施し,新たな知見を発見することを目標とする.特に(1)同じ動作概念に属する動作で,組み合わせの対象物体(名詞)が異なると実際の動作が異なる動作概念の発見,(2)まったく異なる動作概念で実際にはほぼ同じ動作である概念ペアの発見,について,Webから収集した大規模動画データセットを用いて,実験を実施する予定である.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
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