2012 Fiscal Year Annual Research Report
Pseudo-Hapticsを利用した視触力覚ディスプレイ
Project/Area Number |
23650057
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
廣瀬 通孝 東京大学, 情報理工学(系)研究科, 教授 (40156716)
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Keywords | Pseudo-haptics / 触力覚提示 / 視覚提示 / 視触力覚ディスプレイ / 錯覚現象 / 感覚間相互作用 |
Research Abstract |
本研究の目的は, Pseudo-Hapticsを利用した視触力覚ディスプレイの構築である.提案システムは,単純な触力覚を物理的に提示する触力覚提示部と,Pseudo-Hapticsを誘発する視覚提示部より構成される.本研究は (1) Pseudo-Hapticsによる引き込み可能範囲の評価,(2)インタラクティブな視触力覚ディスプレイ手法の確立,(3)最終的なシステム構築と評価・最適化の3テーマからなる. (1)について,本年度はPseudo-Hapitcsを用いた不連続面(角面)の物体内における配置位置・角度の知覚操作能力を検証すると共に,その性能限界を割り出した.角面の配置位置に関しては視覚提示形状が実際の角間距離の0.7倍から1.4倍の範囲内で,配置角度に関しては実際の角度に対し-35度から+30度の範囲内で操作できることを明らかにした.また,手の姿勢を変調して提示する把持物体の大きさ知覚操作手法に関しても検討を行ない,母指と示指で把持した物体の大きさについて,実際の大きさの0.6倍から1.4倍の範囲で操作できることが示された. (2),(3)については,(1)で検証した手法を統合し,形状知覚をインタラクティブに変化させるシステム「MagicPot」を制作した.ユーザが触りたい形状をタッチパネル上に描く事で,システムがPseudo-Hapticsを生起させるための空間歪みを自動生成する.これによりユーザは実際には形状変形しない円筒物体を触っているにもかかわらず,あたかも様々な物体を触っているような体験が可能になる.このシステムをSIGGRAPHやCEATECで展示し,のべ3000人を超える人々に体験させた.また,本システムの形状知覚操作能力や,視覚フィードバックにより受ける違和感について被験者実験を行い,システムの性能が当初目標を達成していることが示された.
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Research Products
(13 results)