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2011 Fiscal Year Research-status Report

脳のディジタル通信:感覚刺激による変調と脳波からの復調

Research Project

Project/Area Number 23650059
Research InstitutionTokyo University of Agriculture and Technology

Principal Investigator

田中 聡久  東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70360584)

Project Period (FY) 2011-04-28 – 2013-03-31
Keywords信号処理 / 生体情報処理
Research Abstract

本研究では,定常的視覚誘発電位(SSVEP)に基づくブレイン・コンピュータ・インタフェース(BCI)において,変調した視覚刺激を用いる方法を提案した. 特に,SSVEPに基づくBCIをディジタル通信の枠組みで捉えることを提案し,BCIのコマンドを符号化する方法を考案・構築した.その上で,視覚刺激を変調する方法を示した.この方法を用いることで,コマンドの数が点滅周波数によって制限される従来の問題に解決を与えた.さらに,すべてのコマンドに対応する視覚刺激を2種類の周波数飲みを用いて点滅させるため,コマンドによる識別率の偏りと言った従来の問題を解決することが出来た. 以上のアルゴリズム的枠組みのもとで,10コマンドのBCIを構築し,オンライン・オフラインで脳波の測定をおこなった.この実験においては,まず使用周波数を決定するための脳波測定を行った.また,フォトダイオードにより,コンピュータのディスプレイにおける視覚刺激の点滅強度を確認した.この周波数を用いて,つぎに,識別率を測定した.さらに,オンラインBCI実験を行い,情報伝達レート(ITR)を測定し,従来のSSVEPに基づくBCIの方法と提案した方法とを比較した.実験結果から,提案した方法によって,コマンド間の識別率の差異が小さくなることを実証した.さらに,オンラインBCI実験においては,信頼性の高いBCIシステムを実現することを示した.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

研究計画書において記述した実験等においては,順調に実施している.

Strategy for Future Research Activity

本研究における実験では,一部の被験者においてSSVEPをうまく検出できず,その結果 ITR については提案する方法の優位性を示すことができなかった.これは,BCI illiteracy(BCI不適合者)の存在が知られており,そのような被験者から脳波を測定しても,ほとんど意味のある脳波を取得できないことも原因の一つである.したがって,提案手法の信頼性を増すためには,被験者を増やす必要がある.また,BCI illiteracyとは別に,SSVEPの検出方法を改善する必要がある. 本研究では,周波数偏移変調(FSK)に基づき,視覚刺激の符号化をおこなった.今後は,位相偏移変調(PSK)に基づく方法でも実験を行うことが課題であり,そのために多チャンネル脳波信号からSSVEPの位相を検出する信号処理手法を研究する必要がある.また,昨年度の研究においてはコマンドの符号化に単純な符号語群を使用したが,符号理論に基づいた符号化方法を検討することも課題である.

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

H23年度に購入予定であった信号処理のためのパイパフォーマンス計算サーバを購入する.これは,購入予定であったマシンがH24年度早々にアップグレードされるとの情報を入手したため,買い控えていたことによる.また,成果発表のための国内外の出張をする.またそのための会議参加費を支出する.大学院生をリサーチアシスタントとして雇用する.

  • Research Products

    (1 results)

All 2011

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] FSK変調した視覚刺激によるBCI2011

    • Author(s)
      木村陽介,東広志,田中聡久
    • Organizer
      電子情報通信学会ニューロコンピューティング研究会
    • Place of Presentation
      東北大学
    • Year and Date
      2011-11-25

URL: 

Published: 2013-07-10  

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