2012 Fiscal Year Research-status Report
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23650082
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
小室 孝 埼玉大学, 理工学研究科, 准教授 (10345118)
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Keywords | トラッキング / 画像合成 / ベイズ推定 |
Research Abstract |
平成24年度は,前年度に構築した暗闇での物体追跡と画像復元を実現するための対象の運動と参照画像を同時に推定する手法を拡張し,回転や奥行き方向への動きに対応できるようにしたほか,カラー画像にも対応できるようにした. 対象の回転等への対応は、対象の運動を二次元の並進運動から平面アフィン変換に拡張することで実現した。また、カラー画像への対応は、モノクロ画像と同じアルゴリズムをカラー画像の各チャネルに適用することで実現した. 人工的に生成した画像による評価実験では,円形軌道を描いて並進移動する対象が含まれるPSNRが-6.0dBの入力画像を100枚合成することで,13.2dB(元の9.1倍)まで画質を改善した.画像合成によりガウシアンノイズは10倍に低減されると期待されるため,その効果の分とトラッキング誤差からくる画像の劣化を合わせた結果であると考えられる.また,単純テンプレートマッチング(TM)およびローパスフィルタを伴ったテンプレートマッチング(LPF-TM)との比較実験を行い,提案手法が最も高い位置精度と復元精度を持つことを示した. 回転運動を含む対象について,モノクロカメラおよびカラーカメラを用いて実験を行った.照明を消した夜間のオフィス環境で撮影し,光源はコンピュータのディスプレイのみであった.実験の結果,回転を含む運動にも追従できることが示された.また,画像合成により色情報も復元できることも示された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究の目的に掲げていた対象の三次元運動への対応や、カラー画像への対応が達成できており、順調に進展しているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は最終年度であるため、残った課題のうち特に重要度の高い、背景と対象の自動分離、および対象が複数ある場合への対応を優先的に行う。さらに、事前分布を考慮した推定や、オクル―ジョンへの対応についても検討を行う。また、これまでの研究成果を国内会議や国際会議に投稿し、研究成果を国内外に発信する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
これまでよりさらに高度なアルゴリズムを検証するため、高速な実験用計算機を購入する。 また、成果発表のための国内旅費・海外旅費、および学会参加費に使用する。
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