2011 Fiscal Year Research-status Report
MEMS・ホログラムを用いたリアルタイム視覚情報処理システム
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23650087
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
渡邊 実 静岡大学, 工学部, 准教授 (30325576)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | MEMS / DLP / 光再構成ゲートアレイ / 光情報処理 / ホログラムメモリ |
Research Abstract |
MEMS・ホログラムを用いたリアルタイム視覚情報処理システムの光再構成部の研究では、本年度、144コンテキストの高速動的再構成が可能なMEMS光再構成システムを開発した。再構成はナノ秒で実施でき、10μs程度のわずかな時間でコンテキストの入れ替えが可能である。画像認識システムにおいては将来的に10万個程度のコンテキストが必要であり、まだ、十分な実証とは言えないが、次年度の研究において、さらにコンテキスト数の増大を目指す。そのコンテキスト数増大に対する施策として、MEMSの1つのミラーで2つのコンテキストをアドレッシングする試験にも成功している。また、外部から画像を取り込むパートについては新たにレンズアレイを導入し、開口率を改善したリアルタイム視覚情報処理システムを開発した。そして、このシステムを用いて、外界からバイナリーの画像を取り込み、識別を行う試験にも成功した。一方、画像処理を行う光再構成型ゲートアレイVLSIチップの開発においても、0.18μmプロセスを使用してその試作を完了した。本チップでは細粒度のゲートアレイに加えて、粗粒度のプロセッサも実装しており、複雑な画像処理に対応できるように工夫した。これを受けて、これまでのバイナリーの画像だけでなく、アナログの階調を持つ画像入力・処理が可能になるように、アナログセンシングの実証試験を行い、本試作チップがアナログのセンシングにも十分に使用できることを確認した。このように、全ての項目において当初の計画を達成した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実績に記載したように、全ての項目において研究目標を達成している。
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Strategy for Future Research Activity |
画像処理に適したビジョンチップ・ゲートアレイ構造の研究、画像処理アルゴリズムの研究を進める。特に、試作したVLSIチップ、システム向けに、最適な画像処理アルゴリズムの研究を遂行し、最終的に全ての開発要素を含めた総合評価を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
昨年度にVLSIチップを試作しており、50万円以上の物品の購入は無い。消耗電子部品・消耗光学部品(280千円)、国際会議旅費(700千円)、国際鍵参加費・論文出版費(220千円)に使用する。
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Research Products
(16 results)