2013 Fiscal Year Annual Research Report
感性にはたらきかけるカウンセリングのためのパラ言語情報と身体動作の計測と解析
Project/Area Number |
23650111
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Research Institution | Wakayama University |
Principal Investigator |
入野 俊夫 和歌山大学, システム工学部, 教授 (20346331)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
花田 里欧子 京都教育大学, 教育学部, 准教授 (10418585)
古山 宣洋 国立情報学研究所, 情報社会相関研究系, 准教授 (20333544)
井上 雅史 山形大学, 理工学研究科, 助教 (50390597)
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Keywords | 臨床心理面接 / 対話情報処理 / パラ言語情報 / 身体動作 / 感情推移観測システム / 認知心理学 / 音声音響工学 |
Research Abstract |
カウンセリング(臨床心理面接)の対話場面における、パラ言語情報(口振り)と身体動作(身振り)の役割に関して解明するため以下の項目の研究を推進した。 1. 臨床心理データ収集・分析:★カウンセリング学習会の一環のクライアント体験において、音声・動画・頭部加速度を収録した。さらに発話内容を正確な時刻を合わせてアノテーションし、データベース化した。★面接対話を振り返る際に、面接状況についてセラピストとクライアント両者からの評価を感情推移観測(EMO)システムで(評価軸「面接が進行している/していない」と「セラピストが話を聞いている/聞いていない」)時系列で連続入力を行った。このような試みや定量データは知る限り前例が無い貴重なもので、今後の研究進展に寄与すると考える。分析の結果は国際会議で発表予定である。 2. 計測系および評価系の高度化: ★上記の計測を、分析に必要な精度で同期させて行うシステムを開発した。さらに感情推移観測(EMO)システムを開発し、対話における感情/感性評価を連続的に行えるようにした。★認知心理学的な2者対話タスク「アニメーション説明課題」を計測/評価系の高度化のために収録し、発話内容のアノテーションも行った。★対話者の感情状態の評定(6軸の評定項目:「快-不快」、「覚醒-睡眠」、「支配-服従」、「信頼-不信」、「感心-無関心」、「肯定的-否定的」)を、対話者を含む8名の評価者が行った。個人ごとの違いはあるものの、全員が共通に感情変化を認識できる部分もあった。★音声の基本周波数・パワー・頭部運動加速度等の物理特徴量から感情評価値を線形モデルで予測する定量評価を試みた。全体的には相関が高くないが、一部良く説明できる場合もあり、今後の検討課題が明確化できた。★対話分析における、新規計測系および評価系(EMO)の有効性を示せたと考える。
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Research Products
(3 results)