2013 Fiscal Year Annual Research Report
利用者による明示的な評価を必要としない対話型進化計算アルゴリズムの提案
Project/Area Number |
23650119
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
石渕 久生 大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (60193356)
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Keywords | 進化計算 / 対話型進化計算 / 多目的最適化 / 利用者 / 選好情報 |
Research Abstract |
対話型進化計算における評価者に対して,以下の3種類の能力だけを仮定した進化計算モデルに関する研究を継続して行った.3種類の能力は,「評価者は,直前に提示された解だけを記憶できる」,「評価者は,現在の解だけを評価できる」,「評価者は,現在の解が直前の解と比較して優れているかどうか判断できる」である.このような進化計算モデルにおいて,現在の解が直前の解よりも劣ると判断された場合,次の解が提示された時には,直前の解が過去の最良解ではないことになる.これを防ぐためには,現在の解が直前の解よりも劣ると判断された場合,直前の解を再提示することで,常に,過去に提示された全ての解の中での最良解を現在の解または直前の解として保持することができる.しかし,このような提示方法では,再提示の解は常に現在の解よりも優れていることが明らかであるため,明らかに無駄な再提示が繰り返されることになる.例えば,現在の解が直前の解よりも劣ると判断された場合において再提示を行わなければ,次の解は現在の解よりも劣っているかも知れない.この場合,現在の解も次の解も過去に提示された全ての解の中で最良解ではないことが明確である.このように,新しい解の提示を繰り返す場合,直前の解よりも現在の解が劣ると判断された場合では,現在の解が最良解でないことが明確であるため,再提示の必要はない.再提示の必要があるのは,直前の解が最良解ではなく,現在の解が直前の解よりも優れていると判断された場合だけである.この場合,過去の最良解を次の解として再提示することで,現在の解が最良解であるかどうかを調べることができる.今年度は,最良解の可能性を持つ解を効率的に保持する方法を検討し,複数の解を最良解の候補集合として保持する進化計算モデルへの発展を行った.
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Research Products
(2 results)