2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23650145
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
狩野 裕 大阪大学, 基礎工学研究科, 教授 (20201436)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 康 大阪大学, 生命機能研究科, 准教授 (60311198)
乾 敏郎 京都大学, 情報学研究科, 教授 (30107015)
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Keywords | 統計的正則化法 / 脳内情報処理 / ベイズ / structural connectivity / functinal connectivity / 強化学習 / 精神疾患と脳内情報処理 |
Research Abstract |
1.学祭融合研究グループの構築と融合研究推進: 脳科学と統計学,情報科学という異分野間の共同研究を促進するため,脳情報統計学研究会を発足させた.構成員は,代表者の狩野,研究分担者(乾教授,小林准教授)に加えて,脳情報通信研究機構の春野雅彦准教授,渡邊言也特任研究員,社会科学研究所と玉川大学,ATRのスタッフと,基礎工学研究科の博士課程を中心とする大学院生である.脳内の情報ネットワーク研究の最新成果について情報交換しつつ,融合研究を進めた. 2.脳内情報処理におけるモニタリング機能の数理的・実証的研究: 標準正則化理論は,ベイズ推定というより大きな枠組みの中で捉えることができる.時系列の情報を扱う場合にはカルマンフィルタの形になる.これらの理論に対応して,脳の情報処理メカニズムには,外界から得られるフィードバック信号の予測と,実際に得られた信号との誤差を評価するモニタリング機能が存在する.本年度は,ある種の精神疾患,すなわち統合失調症や自閉症などにおいて,これらの機能がどのように障害を受けているかについて検討を行い,モデル化を行った. 3.嫌悪と選好の脳内相互関係の統計モデル化: 中脳で主に報酬,覚醒,持続的注意に関係する,アセチルコリン作動性核「脚橋被蓋核」と嫌悪,衝動性,時間割引に関係するセロトニン作動性ニューロン核「背側縫線核」のサル眼球運動課題中に得られたニューロン活動について,報酬,嫌悪と強化学習に対する役割を明らかにする統計モデルを提唱した.
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Research Products
(4 results)