2011 Fiscal Year Research-status Report
エビデンスベースの環境政策を支える統計情報プラットフォーム構築
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23650149
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Research Institution | The Institute of Statistical Mathematics |
Principal Investigator |
金藤 浩司 統計数理研究所, データ科学研究系, 教授 (40233902)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | 統計情報 / 環境基準 |
Research Abstract |
本年度は、特に統計情報の内で、「人の健康影響に係る環境基準-その設定に関する情報の取りまとめ-」に関しての過去の情報収集の方策を検討した。 具体的には、以下の様な内容で、その整理を研究協力者にお願いし、各自の分担を含めて実際の作業に取りかかっている。 我が国においても産業の急速な進展に伴い昭和40年代より環境関係の法律の整備が進み、環境基準(法の定義によれば「維持されることが望ましい環境上の条件」)が各種の環境媒体について設定されてきた。本研究では、これら環境基準のうち、人の健康に関するもの(具体には、大気の環境基準、水質の環境基準の一部、土壌の環境基準)についての設定の考え方(特に各種の定量的な数値情報の活用等)と設定当時どのような課題が残されていたかについて、その概略を取りまとめることとする。各種環境基準の設定にあたっては、その目的に合致したデータの整備が体系的になされていたことはむしろ稀であり、各種の報告を組み合せ最も合理的・科学的と考えられる基準が専門家の判断と行政の判断によって採用されてきた。こうした事情を考慮して、本稿でのまとめは、1次資料に立ち戻ることは避け、審議会報告等に引用された資料(或いはそのまとめ)を資料の中心におき、設定当時の思考のプロセスの再現に努めることとした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究においては、環境情報として具体的に、何をその対象にするかが非常に重要な課題である。これについての議論を研究協力者と行い、その中で、具体的な行うべき事項の整理が行えたことは、今年度の成果としてあげられる。具体的な実作業は、今年度のみでは不可能であったが、その分担等を研究協力者とともに確認し、具体的に、研究計画に沿った分担を行い、H24年度の実作業の計画も策定できた。
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Strategy for Future Research Activity |
平成23年度に計画、実行した課題を着々と進めるとともに、9月頃までに研究の進行状況確認のための研究会や研究打合会を開き、研究の進捗を確実に検証していく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成23年度に計画し、研究協力者に分担いただいた統計情報に関する課題「人の健康影響に係る環境基準-その設定に関する情報の取りまとめ-」をまとめるとともに、これらをより広く、社会に還元するためのシンポジウムやホームページでの公開を行う。
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Research Products
(4 results)