2012 Fiscal Year Annual Research Report
成熟ニューロンでの神経活動に伴う複製依存性コアヒストンのダイナミクス
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23650167
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
滝沢 琢己 群馬大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (30531115)
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Keywords | コアヒストン / ニューロン |
Research Abstract |
昨年度に引き続き、ニューロンにて新規合成タンパク質の標識を行った。メチオニンのホモログであるアジ化ホモアラニンを加えてタンパク質を標識し、回収した細胞核をアルキル化ビオチンと反応させることで、新規合成タンパク質をビオチン標識した。原法ではアルキル化化合物との反応時間が2時間となっていたが、アジ化ホモアラニンの添加量を増やし、アルキル化ビオチンとの反応時間を12時間としたところ、非常に強く標識されうることが分かった。また、この標識はタンパク質合成阻害剤にてほぼ完全に抑制されることから、タンパク質合成に特異的な反応であると考えられた。また、ヒストンH3が、ビオチンにて標識されていることも分かった。次に、細胞核をmicrococcal nuclease (MNase)で処理し、クロマチンをモノヌクレオソームの状態まで消化した後、ストレプトアビジン付加マグネットビーズにて免疫沈降し、沈降物中のヒストンの含有量を検討した。しかし、免疫沈降にて標識していない細胞からもヒストンが若干少ないながらも回収されてしまうことが分かった。内在性のビオチン修飾がヒストンに存在する可能性が示唆されたため、タンパク質の標識をOregon Greenへと変更し条件検討している。タンパク質標識したサンプルでのみヒストンが免疫沈降されるのが確認できたら、沈降物中に含まれるDNAの配列をハイスループットシークエンスにて検討する。
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