2011 Fiscal Year Research-status Report
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23650219
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
五福 明夫 岡山大学, 自然科学研究科, 教授 (20170475)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 健治 岡山大学, 大学病院, 准教授 (70359884)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | 脳機能計測 / 複合性局所疼痛症候群 / fMRI / MVF |
Research Abstract |
複合性局所疼痛症候群(Complex regional pain syndrome:CRPS)の症状の一つである幻肢痛に対する治療手法としてMirror Visual Feedback (MVF)と呼ばれる鏡を用いた視覚的擬似運動による治療手法が提案されている.この治療法にVRを適応したVirtual Reality based Mirror Visual Feedback (VR/MVF)による治療は高い治療効果を上げていることが報告されているが,治療のメカニズムは明らかになっていない.本研究ではVR/MVF使用中の脳活動をfMRIを用いて計測した.VR/MVF使用中の自身への意識が治療効果に大きく寄与していると仮定している.その中でも自己身体への意識(SO)と自己運動への意識(SA)に着目して実験を実施した.健常者22人が実験に参加した.被験者は男性21名,女性1名で,平均年齢23.6歳である.VR/MVF中の脳活動を計測するがMR装置は上肢を動かすには空間的に狭く,そして強磁場環境下であるため,オリジナルのVR/MVF装置の上肢の動きを計測することは出来なかった.そこで、まずMR装置内でVR/MVFを実施できる実験環境,タスクを構築した.被験者は指を動かし,その動きを観測するというタスクを実行する.さらにfMRIを使った脳機能計測の後に独自に作成したアンケートによる調査も同時に実施した.このアンケートはMR装置内でVR/MVFを行ったときにSAとSOを感じたかについてVASと呼ばれる視覚的なスケールを使って尋ねるものである.全ての被験者が実験タスクを全て終了することができたが被験者のうち1名のデータは歯科インプラントによるノイズともう1名は実験中の頭部の揺れによって解析にデータを使用することができない.従ってデータの解析は20名で行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
fMRIによるVR/MVF使用時のSAと脳活動との関連性の分析について,(1) 実験環境の構築,および,健常者22名に対して(2) VR/MVF使用時のSAに関連するfMRIによる脳活動の計測を行った.しかしながら,患者数が少ないこともあり,VR/MVFの治療効果へのsense of agency(SA)の寄与のアンケートによる検証は不十分であり,また,研究協力者の大学院博士後期課程学生が平成23年12月より1年間海外留学しているために,脳活動の計測結果の解析がまだ十分には出来ていない.
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Strategy for Future Research Activity |
平成23年度に計測した脳活動の分析と,VR/MVFの治療効果へのsense of agency(SA)の寄与のアンケートによる検証を早急に完了させる.その後、平成24年度に予定している,CRPS患者の治療の一環として治療タスクと類似したタスクをfMRI環境下で行うために,タスクの検討とタスク実行のためのソフトウェアの拡張を行い,CRPS患者に対してVR/MVF使用時のSAに関連するfMRIによる脳活動解析を行い,結果を分析してVR/MVFのCRPSへの治療効果のメカニズムについて検討する.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
CRPS患者に対してVR/MVF使用時のSAに関連するfMRIによる脳活動解析のための実験におけるfMRI使用料,および,実験に協力いただいたCRPS患者への謝金,また,得られた研究成果の発表用の旅費として使用する.
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Research Products
(1 results)