2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23650219
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
五福 明夫 岡山大学, 自然科学研究科, 教授 (20170475)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 健治 岡山大学, 大学病院, 准教授 (70359884)
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Keywords | 複合性局所疼痛症候群 / VR/MVF / fMRI / 脳活動計測 / 治療メカニズム / 自己運動への意識 |
Research Abstract |
複合性局所疼痛症候群(Complex regional pain syndrome: CRPS)や幻肢痛の疼痛緩和のための治療手法として,VRを用いたVirtual Reality based Mirror Visual Feedback(VR/MVF)による治療は高い治療効果を上げていることが報告されているが,治療のメカニズムは明らかになっていない. 本研究では,fMRIを用いたVR/MVF使用中の脳活動を計測した.ここでは,VR/MVF実施時の自身への意識が治療効果に大きく寄与していると仮定した.その中でも自己身体への意識(SO)と自己運動への意識(SA)に着目して実験を実施した.健常者22名(男性21名,女性1名で,平均年齢23.6歳)が実験に参加した.VR/MVF実施中の脳活動を計測するが,fMRI装置内は上肢を動かすには空間的に狭く強磁場環境下であるため,オリジナルのVR/MVF装置の上肢の動きを計測することは出来ない.そこで,まずMR装置内でVR/MVFを実施できる実験環境,タスクを構築した.被験者は指を動かし,その動きを観測するというタスクを実行した.さらにfMRIを使った脳機能計測の後に,VR/MVFを行ったときにSAとSOを感じたかを問う独自に作成したアンケートによる調査も同時に実施した. 全ての被験者は実験タスクを全て終了することができたが,計測中のノイズよって解析に2名のデータを使用することができなかった.従ってデータの解析は20名で行った.解析の結果からVR/MVF実施時に使用者はSAを感じており,SAの中心的な役割を担っている頭頂葉での活動が見られることを確認した. 現在,患者による実験に移行しているが,患者の都合を考慮する必要性や疼痛の軽減に個人差があるため,計測完了は研究期間終了後の2013年5月を見込んでいる.
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Research Products
(3 results)