2012 Fiscal Year Annual Research Report
軟骨構成分子の分子捕捉および解析用のナノテンプレートチップの開発
Project/Area Number |
23650253
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
峯田 貴 山形大学, 理工学研究科, 教授 (50374814)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柿崎 育子 弘前大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (80302024)
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Keywords | プロテオグリカン / 分子捕捉 / 基板表面処理 / ナノテンプレート / ヒアルロン酸 / ナノドット / ソフトスタンプ |
Research Abstract |
軟骨構成材料であるプロテオグリカン(PG)分子,ヒアルロン酸(HA)分子および集合体の分子構造を原子間力顕微鏡(AFM)観察によって解析する手法の開発を目的とし、PGおよびHA分子をチップ基板表面に規則的に分散固定化するテンプレート形成に取り組んだ。 エッチングで微細孔アレイを加工したSi基板に液状シリコン(PDMS)を埋め込んでピラミッド型ソフトスタンプアレイを形成し,アミノシラン化処理剤(APTES)分子をナノドット状にマイカ基板表面へ転写し,PG水溶液に浸漬して分子を固定化した。スタンプ先端の接触が不均一で単分子サイズの転写は明確に確認できなかったが,ミクロンオーダーのサイズで転写された箇所では良好にPG分子を分散固定化することができ,本手法による表面処理の有効性が確認された。また,基板表面へ電子線描画レジストパターンを形成し,ナノドット状に設けた開口部内の基板表面をAPTES蒸気により表面処理する手法も検討した。開口パターンのエッジ部にAPTESが凝集しやすく,そこを起点にPG分子が粒子状に捕捉されることがわかった。 PG分子が会合する際のコアとなる紐状のヒアルロン酸(HA)分子について,薄膜ナノ電極対による静電伸長捕捉のメカニズム解明を進め、捕捉したHA分子バンドルが数分程度で再溶解していく様子をAFM液中観察により捉えた。HA・PG集合体を本手法で補足するには,HA再溶解前にPG固定化が必要になることがわかった。 ウシおよびサケの軟骨からHA・PG集合体を調製し,本研究で見出した条件下で全面をアミノシラン化処理した基板表面へ固定化してAFM評価した。生化学的な分析により示されたヒアルロン酸量の違いを反映してHA・PG集合体の分子像の差異が得られ,本研究で開発した分子固定化手法およびAFMによる分子像の直接観察の有用性を示した。
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Research Products
(6 results)