2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23650271
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
柳川 弘志 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (40327672)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田畠 典子 慶應義塾大学, 理工学研究科, 特任准教授 (60260080)
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Keywords | iPS細胞 / がん幹細胞 / in vitro virus法 / CD44 / in vivo imaging |
Research Abstract |
CD44は接着分子としてがん幹細胞の自己複製能を維持するために必要な因子の一つと考えられていることから人工がん幹細胞が細胞プレートへの接着を阻害する一本鎖抗体のセレクションをIVV法により行った。全部で7ラウンドの選択実験後、得られた2つのクローンAXT7-30とAXT7-12はAXT細胞の細胞プレートへの接着を阻害し、免疫染色実験ではAXT細胞に結合していることが確認された。さらにWST-1アッセイによる増殖阻害実験では濃度依存的にAXT細胞の増殖を抑えた。CytoTox-Glo Cytotoxicity Assayにより評価した結果、強い殺細胞活性を有し(IC50=3nM)、AXT7-30の方が3倍強い活性を有していた。両一本鎖抗体の抗原を探索する目的でまずCD44に対する結合をビアコアにより調べところ両者ともCD44に対して強い親和性を示した。CD44に対する親和性と各種生物活性の強さは相関していた。そこでこの一本鎖抗体AXT7-30を使って蛍光ラベル化抗体を作成した。tdTomatoは非常に明るい赤色蛍光タンパク質であり、EGFPの2.5倍の蛍光強度を示す。tdTomatoは、dTomato(dimeric Tomato)遺伝子2つをタンデムにつなぎ合わせ、タンデム2量体を形成するよう設計されている。これにより非常に明るい蛍光シグナルが得られ、しかも凝集性は極めて低く抑えられている。tdTomato蛍光ラベル化されたAXT7-30を用いて免疫染色したところAXT細胞を明瞭に蛍光観察することができた。一方正常細胞であるWT細胞を蛍光標識することはなく高い特異性が認められた。現在この蛍光ラベル化一本鎖抗体の担がんマウス投与を実施中であり、体内動態の画像化in vivo imagingによりがん細胞への集積を画像解析中である。
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[Journal Article] A phthalimide derivative that inhibits centrosomal clustering is effective on multiple myeloma2012
Author(s)
Shiheido, H., Terada, F., Tabata, N., Hayakawa, I., Matsumura, N., Takashima, H., Ogawa, Y., Du, W., Yamada, T., Shoji, M., Sugai, T., Doi, N., Iijima, S., Hattori, Y., Yanagawa, H
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Journal Title
PLoS ONE
Volume: VOL. 7
Pages: e38878
DOI
Peer Reviewed
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