2012 Fiscal Year Annual Research Report
有機ナノ結晶型DDSにおける有機ナノ結晶と血清タンパク質の相互作用の解明
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23650287
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
馬場 耕一 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任講師(常勤) (00436172)
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Keywords | 薬物伝達システム |
Research Abstract |
[研究の目的]:従来のドラッグデリバリーシステム(DDS)と一線を画す、全く新しい手法・概念に基づいた有機ナノ結晶を用いた新規DDSの開発を目指しその基礎研究に取り組む。 [研究実施計画:平成24年度]:平成23年度に検証したナノ結晶をラットに投与しナノ結晶の体内分布を調べる。投与所定の時間後、ラットを麻酔により安楽死させ、解剖し、各臓器を取り出し、ナノ結晶の移行率を高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いた蛍光強度測定により定量評価する。その際、本研究課題で購入する蛍光検出器およびオートサンプラーを使用する。ナノ結晶のサイズおよび種類と臓器間分布との関係を検証する。また平成23年度の血清実験から得られた結果とあわせ、有機ナノ結晶型DDSを知識体系化する。 [H24年度に実施した研究の成果]:構造的に様々に異なる有機色素に対し結晶サイズ10nm-1μm程度の範囲において結晶サイズを制御することに成功した。有機ナノ結晶のタンパク質への溶解について様々な有機色素ナノ結晶が血清成分と作用することで分子的な蛍光を発することを見出した。引き続き電気泳動等を用いて詳細を検討中である。 ステロイド薬剤ナノ結晶水分散液や蛍光色素ナノ粒子水分散液を作製しマウスに投与した。特に眼球からの投与でH23年度に購入した高速クロマトグラフ(HPLC)による定量評価の結果、ナノサイズ効果による薬剤や色素の眼組織内移行性の向上が認められた。経皮的にもナノ粒子は体内に浸透してくことが推測されたが、詳細検討中である。H25年度で得られた成果をもとに、引き続き有機ナノ結晶型DDSの発展的研究を進める予定である。スプレードライヤー法を用いたステロイドナノ結晶およびカルパインインヒビターナノ結晶の作製に成功した(論文2報)。有機ナノ結晶を用いたドラッグデリバリーシステムの新展開について招待講演を行った。
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Research Products
(4 results)