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2012 Fiscal Year Research-status Report

超音波によるエピジェネティック制御の分子基盤

Research Project

Project/Area Number 23650303
Research InstitutionUniversity of Toyama

Principal Investigator

田渕 圭章  富山大学, 生命科学先端研究センター, 准教授 (20322109)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 近藤 隆  富山大学, 大学院医学薬学研究部(医学), 教授 (40143937)
和田 重人  富山大学, 大学病院, 講師 (50303219)
池亀 美華  岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (70282986)
Keywords超音波
Research Abstract

超音波とエピジェネティックな遺伝子発現制御との関係を明らかにするために研究を実施し,今年度は,以下の実験成績を得た.
未分化骨芽細胞のモデルとして骨芽細胞様株MC3T3-E1を用いた.低出力パルス超音波は超音波発生装置SAFHSを用いて,強度ISPTA (空間ピーク時間平均強度) が0.03 W/cm2の超音波を20分間照射した.この超音波の照射は,細胞増殖やアルカリフォスファターゼ活性(骨芽細胞の分化の指標)に影響を及ぼさなかった.一方で,超音波はERK (extracellular signal-related kinase) の活性化を誘導した.またGeneChipシステムを用いて網羅的な遺伝子発現解析を行った結果,数多くの遺伝子の発現レベルが変動することが示された.さらに,ヒストンH3の幾つかのメチル化レベルがこの刺激によって変動することを明らかにした.
超音波の影響を評価する細胞モデルとして,大型T抗原遺伝子を導入したトランスジェニックラットから口腔上皮細胞の樹立に成功した.この細胞は,長期間の培養により重層上皮を形成し,非角化マーカーであるサイトケラチン13を発現した.
数種類の扁平上皮がん細胞株を用いて,マイルドハイパーサーミア(41℃)に応答する遺伝子群を明らかにした.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

平成24年度は,低出力パルス超音波により数多くの遺伝子が発現変動することを明らかにした.これに並行して,超音波の効果にエピジェネティックな機構が存在する可能性を示唆するデータを得ることができた.概要に示したように,研究は概ね良好に進捗した.

Strategy for Future Research Activity

超音波によりヒストンの修飾が変化した条件において,種々のヒストン修飾抗体を用いたChIPアッセイを行う.GeneChipマイクロアレイシステムで変化が観察された遺伝子のプロモーター領域に対するプライマーを用いたPCR反応を行い,種々のヒストンとの関連性を調べる.
また,幾つかのヒストン修飾抗体を用いたChip on Chip解析によりターゲットヒストン毎のターゲット遺伝子を網羅的に解析する.

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

上記のように概ね順調に研究は進んでいるが,次世代シーケンサーを用いた検討を行えなかったので,次年度に繰り越す研究費が生じた.この研究を含めて,次年度の研究を実施するために以下の使用を計画している.試薬類:400千円.培養器具類:300千円.抗体類:180千円.次世代シーケンサー試薬類:1,000千円.国内旅費:100千円.謝金等:100千円.その他(論文投稿費など):200千円.

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Published: 2014-07-24  

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