2011 Fiscal Year Research-status Report
軟性内視鏡による超低侵襲手術の基礎研究および術式確立
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23650309
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
森 宏仁 香川大学, 医学部附属病院, 講師 (20568844)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
正木 勉 香川大学, 医学部, 教授 (30335848)
小林 三善 香川大学, 医学部附属病院, 助教 (70423431)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 軟性内視鏡 / 超低侵襲手術 |
Research Abstract |
(1)軟性内視鏡操作時、術者は、患者の左側に立つ位置で治療をする。その折の挿入口、つまり患者の口などの方向が、右方向や上方向などでも立ち位置は左のままでの手術を可能とする軟性鏡を誘導できるマウスピースの開発(特願2010-038131(平成22年2月24日):内視鏡挿入補助器具;U字型内視鏡誘導マウスピース)は、すでにトップ株式会社で製品化され、H24年6月頃上市予定である。(2)軟性鏡による消化管穿孔部位に対し、外科的手縫いと同等の強度・安全性を有する全層縫合器(特願2008-312797(平成20年12月9日):内視鏡用縫合装置及び内視鏡用縫合装置を用いて行う消化管壁切開部縫合方法、特願2011-13025(平成23年1月25日):縫合装置、PCT/JP2012/000371(平成24年1月23日):縫合装置;Triple arm bar suturing device)の試作機を開発し、ブタ切除胃で外科手縫い、当試作機による縫合及びドイツOvesco社製OTSC全層縫合用クリップで各20例、計60例にて1針縫合の牽引試験を行った。新開発の全層縫合器は、OTSCより強く、外科手縫いと同等の縫合力20Nを確認した(in vitro)。また、動物でのin vivo実験にて、ドイツOvesco社製OTSC全層縫合用クリップを施行し、その犬は生存している。このOTSCを上回る縫合性能が期待できる。(3)消化管を穿孔させた際、虚脱した消化管などを切開・止血・縫合をするための、軟性内視鏡独自のトライアンギュレーションやカウンタートラクションを得るためのデバイス術視野の展開;multiple lumen variable overtube mechanical counter traction method)の開発に着手している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
デバイスについては、プロトタイプを試作し、犬2頭での動物実験にてPure NOTESを実現している。現在、胃全層切除術の術式を確立するために、これら機器の改良と信頼性向上を目指し、さらなる動物実験を計画している。また、全層切除時もしくは術前のプロトンポンプ阻害剤の使用の有無による、術後腹腔内感染の検討(約30例)も検討している。
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Strategy for Future Research Activity |
デバイスのプロトタイプ機器の改良と信頼性向上を目指し、さらなる動物実験を計画している。また、この動物実験データをもとに、PMDA提出や薬事のデバイスの認可なども考慮している。また、新たな手術術式であるPure NOTES実現に向けての術式検討も開始する。NOTES解剖のアトラスなどである。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
動物実験費とデータ解析費用がおもとなる。
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Research Products
(3 results)