2013 Fiscal Year Annual Research Report
オシレーション法を用いた重症心身障害児(者)の呼吸換気メカニクスの検証
Project/Area Number |
23650331
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Research Institution | Yamagata Prefectural University of Health Science |
Principal Investigator |
森 直樹 山形県立保健医療大学, 保健医療学部, 講師 (40325949)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒澤 一 東北大学, 学内共同利用施設等, 教授 (60333788)
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Keywords | 重症心身障害 / 呼吸換気メニカニクス / オシレーション |
Research Abstract |
重症心身障害児・者の呼吸換気メカニクスを検討する目的で、対象者26名(喉頭気管分離術施行者:16名、口唇閉鎖可能者:10名)に対してオシレーション(implse Oscillation System:IOS)測定を試みた。その結果、喉頭気管分離術を施行されている重症児・者の呼吸抵抗は、口唇閉鎖可能な重症児・者に比して有意に呼吸抵抗が高値を示した。また、重症児・者の脊柱・胸郭変形(cobb角など)と呼吸抵抗との間に有意な相関が認められ、脊柱・胸郭変形が顕著であるほど呼吸抵抗が高い傾向を示した。これらのことから、脊柱・胸郭変形の重症度が呼吸抵抗に影響を与えることが推察された。一方、呼吸運動の解析については三次元動作解析装置の搬入が施設測定の関係から、物理的に困難であり、また予算的にも厳しかったため実施に至らなかった。呼吸運動についてはBIMUTAS-Videoでの解析のみにとどまった。これまで重症心身障害児(者)の安静換気測定が困難であったが、喉頭気管分離術施行者に対してはスパイロメトリーカフ(シリコンタイプ)を用い、air leakが発生しない様に十分配慮しながら測定することで十分IOS測定が可能であった。これらのことから、重症心身障害児者の呼吸換気測定法としてもIOS法が有用であると推察された。
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