2012 Fiscal Year Annual Research Report
免荷式歩行訓練のためのアキレス腱張力の非侵襲計測システムの開発
Project/Area Number |
23650336
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Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
山本 紳一郎 芝浦工業大学, システム工学部, 教授 (30327762)
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Keywords | リハビリテーション / 神経生理学 / 歩行訓練 / 脊髄損傷 |
Research Abstract |
これまでの神経生理学的研究の知見から,脊髄損傷の歩行機能回復訓練には股関節可動域増大とアキレス腱への負荷刺激が最も重要であることが提唱されている.申請者らは,H18年度から「ロボット型免荷式歩行訓練システムの開発」,平成21年度から「ニューロリハビリテーションに着目した水陸両用歩行訓練システムの開発」を進めてきた.いずれも脊髄損傷者や脳卒中片麻痺者等の運動機能障害者の歩行機能回復訓練のためのシステム構築を目指しているが,免荷式歩行訓練中のアキレス腱張力を計測できないことが問題となっていた.アキレス腱にかかる負荷(腱張力)を歩行訓練中に計測することは困難であり,安価で非侵襲な方法でアキレス腱張力を計測できれば,今後の運動機能障害者の歩行訓練に有益な計測手法となる.したがって,本研究の目的は,免荷式歩行訓練において,皮膚上からアキレス腱張力を推定することができる計測システムを開発することであった. 本研究では,2年間の研究期間内に以下の事項を目標とした.1.腱張力を皮膚上から推定できるかどうか検証する.2.検証実験をもとにデバイスの設計製作を行う.3.開発したデバイスの較正方法を確立する.4.立位姿勢等の静的運動時の腱張力推定をできるようにする.5.歩行運動等の動的運動時の腱張力推定をできるようにする.6.実際の歩行訓練システムに組み込み,制御パラメータとして使用可能か検討する. 結果的に最終年度までに実際の歩行運動中の筋張力を正確精密に計測できるには至らなかったが,その開発基盤は整った.今後はより正確に精密に計測できるデバイス開発を目指し,研究開発を続ける予定である.
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Research Products
(1 results)