2013 Fiscal Year Annual Research Report
細胞内シグナル伝達変異細胞を利用したリハビリテーション効果発現機序の解析
Project/Area Number |
23650341
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Research Institution | Kibi International University |
Principal Investigator |
加納 良男 吉備国際大学, 保健医療福祉学部, 教授 (70116200)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河村 顕治 吉備国際大学, 保健医療福祉学部, 教授 (40278974)
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Keywords | p38MAPK / JNK / Akt / PI3K / ERK / Aiging / Anti aiging |
Research Abstract |
本研究は、細胞内シグナル伝達変異細胞を利用して、神経再生とリハビリテーション効率を向上させるための実験を行いリハビリテーションの分子メカニズムを解明し、合わせて脳梗塞等による片麻痺等をリハビリテーションによって回復させる基礎を与えることを目的とした。そのため我々が開発した3種類の細胞内シグナル伝達変異細胞である、1.PC12m3 2.PC12m11 3. PC12m3-S細胞を用いて研究を行った。最終年度は2.と3.の細胞を用いて実験を行い、特に3.のPC12m3-S細胞において多くの成果を得ることができた。 1.のPC12m3細胞では、リハビリテーション効率を高める物理刺激や薬剤の効果について詳細な分析を行った。物理刺激では主として温熱療法に用い、薬剤としては主としてアロマテラピーに用いられるリモネンについて検討した。その結果、これらのリハビリテーション刺激は、細胞内シグナル伝達系のp38キナーゼを働かせて神経再生を促進させていることが判明した。 2.のPC12m11細胞では、脳梗塞片麻痺のリハビリテーション効果向上のための基礎実験を行った。PC12m11細胞はアセチルコリンに高感受性があり、細胞内シグナル伝達経路のERK酵素が働いていることが判明した。 3.のPC12m3-S細胞では、神経細胞の長期生存に働く要因について検討した。24年度は、神経細胞の長期生存にどのような細胞内シグナル伝達酵素が関与しているかについて調べたところAkt酵素が働いていることが判明した。25年度は、PC12m3-S細胞が高度に温熱ショック抵抗性であることが判明しその原因はAkt経路を支配しているPI3K遺伝子の突然変異があることが判明した。また、PI3K-Akt経路阻害物質をリハビリテーションを行う数時間前に投与すると、リハビリテーション効果を高めことが判明した。
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Research Products
(2 results)