2011 Fiscal Year Annual Research Report
枕下設置可能な薄型モニタリングシステムのための物理・生理モデルの基礎検討
Project/Area Number |
23650347
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
森 武俊 東京大学, 大学院・医学系研究科, 特任准教授 (20272586)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野口 博史 東京大学, 大学院・医学系研究科, 特任助教 (50431797)
大江 真琴 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (60389939)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2012-03-31
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Keywords | 生活支援技術 / 看護工学 / 物理モデル / 生理モデル / モニタリング |
Research Abstract |
薄型で小型のみまもりセンシングシステムを構築していく際に必要になるヒトの身体の構造と動きのモデルに相当する物理モデルと,呼吸,血流,心拍のモデルに相当する生理モデルの構成法について考察することを目指し研究を進めた.これまでに研究を行ってきたベッド・布団の下に圧力センサ80mm間隔で配置した分布型システムでマット上の人の寝姿・呼吸や,時系列変化を見ることで推定される3次元的全身姿勢から胸位置や膝裏位置を推定し,そこで脈拍を計測する手法とシステムをベースとし,これを胸腹下設置センサや枕下設置センサのようなより簡易なシステムにおいても実現できるような手法について検討を進めた.この際,全身に比して情報量が少なくなる胸腹下タイプや枕下タイプにおいて推定を行うためには,圧力センサの分布密度を上げることである程度の生理状態推定可能性の向上は得られるものの,圧力のみならずずれ方向の力すなわちせん断力の計測も有用であることが分かってきた.そこで,圧力と剪断力とを同時に測定するプロトタイプデバイスを作製し,高い圧力をかけている状態でずれるのと低い圧力のもとでずれるのとでは計測剪断力値か異なるという圧力・剪断力の相関関係を取り入れたデバイス上の力環境の推定モデルを構成した.この際,コンピュータシミュレーションを行い事前に大枠モデルを作製するとともに,実際に既知の力をかけることによる関連したパラメータの推定によるモデル構成を行った.得られた研究成果は,SASスクリーニングにおける拘束性の低いデバイスの実現や,臨床における褥瘡予防や褥瘡発生モデル構成に役立つマットレス・シーツ・身体マイクロクライメート研究につながるものとして,看護学・理工学連携研究へ今後つなげていく予定である.
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