2013 Fiscal Year Annual Research Report
カヌーパドリングにおける3次元身体加速度と積分値を指標とした動作評価の可能性
Project/Area Number |
23650388
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Research Institution | National Institute of Fitness and Sports in Kanoya |
Principal Investigator |
松下 雅雄 鹿屋体育大学, 理事, その他 (40199790)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 夏実 鹿屋体育大学, スポーツ・武道実践科学系, 講師 (30287817)
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Keywords | カヌースプリント / カヤック / 水上パドリング / 身体加速度 / 艇速度 |
Research Abstract |
水上パドリングの動作の特徴や大きさ(エネルギー)の把握を,加速度計を用いて簡便に行うことができるかどうかを検討することを本研究の目的とした. 平成23年度は,カヤックシミュレーションマシンを用いた漸増負荷テストにより、パワー出力と3次元身体加速度の積分値および酸素摂取量との間に,有意な正の相関関係が認められることを明らかにした.すなわち座位姿勢のパドリング動作でも,機械的な仕事量と消費エネルギーの両方を,3次元の身体加速度の積分値で把握できることが明らかとなった. 続いて、平成24年度および平成25年度は,水上パドリング中の身体加速度の測定を試みた.艇速度の増大に伴い,身体加速度積分値が増大する傾向がみられた.また,水上パドリング中の艇速度に対する酸素摂取量は,身体加速度成分値と同様の変化様相を示す傾向がみられた.しかし,残念ながら本研究期間において,測定した酸素摂取量の測定値は,携帯型酸素摂取量測定装置のサンプリングチューブの不具合で,測定エラーであると考えられる事例が,いくつかみられた.その後,天候と被検者とのスケジュール調整が難航し,全被検者における酸素摂取量の測定が終了されなかった.現在(5月1日現在)再測定中であり,6月末までに,再測定を終了できる見込みである. 身体加速度の積分値については,これが大きいと,艇の挙動(艇の3次元加速度積分値)も大きい傾向がみられた.一方,異なる被検者間で比較検討したところ,身体の積分値が大きい者が,艇の挙動が大きいとは言えず,このことが,パドリング技術の優劣を示すのではないかと推測された. さらに,この推測を実証するために,平成24年度に当初の予定外で新たに研究計画に加え,パドルのひずみ(力)測定システムを準備した.しかし,平成25年度中に,信頼されるデータ収集をするには至らず,測定システムの確立は今後の課題である.
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