2013 Fiscal Year Annual Research Report
視覚障がい者アーチェリーにおける照準システムの開発
Project/Area Number |
23650389
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
渡辺 一志 大阪市立大学, 都市健康・スポーツ研究センター, 教授 (50167160)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡 育生 大阪市立大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (80160646)
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Keywords | アーチェリー / 視覚障がい者 / 3次元視覚情報 / 聴覚情報 / 無線モジュール / 得点認知システム |
Research Abstract |
視覚障害者が聴覚情報を用いてアーチェリーを楽しむことができるアーチェリー補助システムを開発することを目的とした。補助システムは、照準が合っているかはずれているか、また、どの方向にどの程度はずれているかを、聴覚情報により的確に競技者に伝えるものである。本補助システムは、競技者の負担にならないよう小型、軽量化した。改良を重ね、あらかじめ的の方向を中心として的の上下左右斜めそれぞれに向けた時の9方向に関する磁気データを測定し、磁気センサから得られたデータとの誤差を求めた。求めた9つの誤差のうち最も誤差の小さいものの交点位置の情報を的の方向との誤差情報とともに無線モジュールを通して、受信機へと送信させた。受信機は送信された交点位置の情報と誤差情報を音の高低、左右並びに断続を用いて以下の音情報に変換した。ヘッドホンを使用し、左右情報を明瞭化した。 1.交点情報が的の方位より高いもしくは低いならば低い音を、的の中心と同じ高さならば 高い音に変換する。2.交点情報が的方向より右ならば、左からのみ音を再生し、的の方向より左ならば、右からのみ音を再生する。3.的の方向との誤差情報が大きければ断続音の間隔を大きくし、誤差が小さければ断続音の間隔を小さくする。4.誤差情報が最小ならば、断続音を連続音とする。 また、画像処理による得点通知システムの開発については、矢が刺さった的に画像処理を施して矢の位置を推定する方法について検討した。静止画像による得点領域の検出とラベリング、境界検出、ノイズ除去により刺さった矢を検出して得点を推定できるシステムを開発した。健常者(初心者)がアイマスクをした上で試射を行い、約60%の精度で実射を可能とした。視覚障がい者において導入を検討中である。
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