2013 Fiscal Year Annual Research Report
肢体不自由児のスポーツ活動姿勢設定と車いす座位の検討
Project/Area Number |
23650392
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Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
芝原 美由紀 杏林大学, 保健学部, 准教授 (50440805)
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Keywords | 肢体不自由児 / 車椅子スポーツ / 活動姿勢 / アダプテッド・スポーツ |
Research Abstract |
研究目的は肢体不自由児のスポーツ活動支援のため、車椅子と補装具にどのような機能や設定が必要か、検討をするである。そのため、1.車椅子バスケット種目 2.車椅子の座位姿勢評価は日常使用している車椅子座位・あるいは座位とスポーツ時を比較 3.スポーツ動作を検討 とした。測定は車椅子設定の調査とスポーツ動作をFrame-DIASで測定とした。重要視したのは①身体への負担を考慮 ②スポーツ活動の能力を引き出す ③操作時の安全・転倒を配慮 ④健常児も比較する である。 平成25年度は、車椅子バスケットで①日常の車椅子とバスケット用車いす座位設定の調査 ②車椅子バスケット競技の動作測定(座位・シュート・ドリブル・パス)③バスケット実施後の主観的満足度を学齢児3名、成人3名行った。学齢児2名は、車椅子バスケットの入門コース実施前後を計測した。学齢1名と成人3名は、Frame-DIASで動作測定した。その結果、ボール操作のシュート・パスは体幹と上肢運動の複合動作でパワーとスピード、巧緻性の検討が必要であると示唆された。一方で、成長期の学齢では座位姿勢は対称性と安定が重要で座面と下肢設定が重要であった。健常児による車椅子バスケット体験事業では、小学校5年生約50名に車椅子の駆動・操作を実施後、ボールを使用した車椅子バスケットを行った。健常児では座位姿勢は座の支持が下肢の体重支持と共に保たれ、体幹は寄りかからずに保持できるのですぐに、パスやシュートができていた。肢体不自由児の場合は、座面支持と下肢、そして体幹保持の機能を補う座位姿勢設定が必要であると再確認した。 アダプテッド・スポーツとして、車椅子バスケットの特性が確認された。 今後は個別の検討から、障害状況に応じた指針を提言するため複数の機関の協力による研究が必要である。支援を社会的なものにするためにはスポーツ用車椅子の制度検討が必要である。
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Research Products
(5 results)