2012 Fiscal Year Research-status Report
地域スポーツボランティアのマネジメントシステム構築に向けた基礎研究
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23650398
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
作野 誠一 早稲田大学, スポーツ科学学術院, 准教授 (60336964)
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Keywords | スポーツボランティア |
Research Abstract |
平成23年度後半から平成24年度前半にかけて、本務校の制度を利用してオーストラリアに赴き研究に従事した。平成24年度は日常的・継続的スポーツボランティアのマネジメントシステムについて実施を予定している調査を見すえたモデルの検討及び事例研究を行った。さらに、現地における関連研究領域の検討のため研究・教育の現況についても詳細な分析を行った。 本研究課題において予定されている調査のねらいは、スポーツボランティアをめぐる「日本型モデル」の浸透状況を明らかにするとともに、ボランティアマネジメントの問題点を量的データによって明らかにすることである。その調査デザインのためにわが国の各種関連文献はもちろん、先進地域であるオーストラリアにおける研究・報告書等を渉猟した。さらに現地研究者からの資料や議論を通じて、本研究課題の遂行に有用と思われる情報の収集に努めた。 また現地では、国際マラソン大会を事例として、スポーツボランティアの調達・開発・維持の状況について情報収集を行った。厳密にいえば、イベントのボランティアは日常的・継続的ボランティアとは区分されるが、この経験はスポーツボランティアの本質において共通する部分がかなりあるということを理解する経験ともなった。 国際比較の観点を導入するには、海外における状況とともに関連研究領域についての深い理解が求められるが、その一つの試みとしてスポーツボランティア研究を含むスポーツマネジメント研究・教育の現況についても現地校のカリキュラム分析はもとより研究者へのヒアリングも実施し詳細な分析を行った。なおこの成果の一部は、帰国後ほどなく、日本体育・スポーツ経営学会の学会誌である『体育・スポーツ経営学研究』に掲載された(作野誠一(2012)オーストラリアにおけるスポーツマネジメント研究及び教育の動向.体育・スポーツ経営学研究 26:73-78.)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
事例研究ならびに教育・研究システムの検討に予想外の時間と労力が費やされた結果、調査票の作成が予定より若干遅れているが、予定通りの実施に向けて鋭意作業しているところである。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度である平成25年度は、事前に作成れた調査デザインのフローに基づき、総合型クラブを対象とした質問紙調査を実施する予定ある。この調査では、スポーツボランティア・マネジメントにおける「日本型モデル」の浸透状況、現在の人材マネジメント上の問題点を明らかにするとともに、海外事例から導かれた日常的・継続的ボランティアのマネジメントシステムのモデルを評価してもらい、わが国への導入・適用にあたっての阻害要因及び限界を明らかにする。加えて、総合型クラブ内における専門職とボランティアのバランス、役割等に着目し、人材の調達・開発・維持に関連する組織マネジメントのあり方を総合的な視点から提言する。 これらの分析と提案は、結果的に新たな「日本型スポーツボランティア・システム」についての提案であり、本研究課題の最終的な目的(到達点)もここにあるといえる。質問紙調査によって回収されたデータについては、大学院生の協力を得て迅速に統計処理を施し考察を行うものとする。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度は、国内での調査を実施・分析するとともに、一連の研究結果について総括を行い、学会等において結果の公表に臨む予定である。まとめにあたっては、オーストラリアの研究者とも確認のための議論を重ね、理論的にも実践的にも洗練された結論を導き出したい。本研究の研究成果は、関係学会等において発表し、の論文投稿も視野に入れている。 以上の活動に関わる研究費の支出を予定している。
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Research Products
(1 results)