2012 Fiscal Year Research-status Report
特定健診・保健指導システム下での個人及び集団アプローチの再構築とその評価
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23650424
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Research Institution | Chiba Prefectural Institute of Public Health |
Principal Investigator |
佐藤 眞一 千葉県衛生研究所, その他部局等, その他 (60450920)
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Keywords | メタボリックシンドローム / 特定健診・保健指導 / 肥満 / 早食い / 成人歯科保健 / 食育 / 千葉県 |
Research Abstract |
①反メタボキャンペーン・特定健診は肥満者を減らしたか?の研究実績を示す。本年度は2007-8、2008-9のデータを解析した。特定健診初年度への変化、2007-8では、連続受診者が男で半数以下、女で3分の1に留まった。2008-9では、肥満者と非肥満者の翌年受診率はそれぞれ、男で29%と25%、女で28%と23%で、その差は2002-3以降の最大値となった。受診した肥満者では、肥満の改善した者の割合は、男で14%、女で13%であり、メタボリックシンドロームが一般に知られた2004-5以降、同様の高レベルだった。また、初年度肥満の割合は、男で28%、女で20%であり、2002以降の最小値となった。この結果は、反メタボキャンペーンにより肥満者で非肥満者に比し受診抑制が強く起こり、特定健診・保健指導によりさらに増強したと考えて矛盾しない。なお、2008年度以降、千葉県内全市町村国保のデータ収集が可能となった。 ②未受診者対策は受診者を増やすか?の研究実績を示す。海匝3市におけるパーソナルアプローチ解析のための翌年受診状況の把握ができた。ポピュレーションアプローチ解析に向けては、地域・職域連携推進協議会の主テーマとして特定健診、特に未受診者対策を挙げたのは海匝のみであることを確認し、クラスターごとの比較性も整った。 ③早食いは、肥満・メタボにつながるか?の研究実績を示す。昨年度報告した千葉県内市町村国保の特定健診初年度の全データ(約41万人分)の断面調査成績を論文化し、掲載した(千葉県衛研年報 60:47-52、2013年1月発行)。2008-9連続受診者の縦断調査において、非MetsからMetsになったのは、早食いと非早食いでそれぞれ、男で17%と13%、女で8%と5%であり、早食いのオッズ比は、男1.7、女1.8だった(第26回公衆衛生情報研究協議会、2013年1月24日発表)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
②未受診者対策は受診者を増やすか?で対象としている海匝3市が、旭市を中心に東日本大震災で被災し、昨年度当初時点で、10月程度の遅れが生じた。パーソナルアプローチ解析のための把握はキャッチアップしたが、年度内には解析と学会発表までは見込めるものの、論文化は困難である。また、ポピュレーションアプローチ解析のための海匝地域・職域連携推進協議会を通じた取組みはキャッチアップした。ただし、震災被災の影響が地域により異なるため、クラスターごとの比較の際のコンファウンディング・ファクターとなってしまった。 ③早食いは、肥満・メタボにつながるか?で計画していた、成果の還元と各市町村での応用可能性につき、個別に状況把握をした結果、成人歯科保健からのアプローチでは困難とわかった(千葉県衛研年報 60:61-64、2013年1月発行)。さらに、連携研究者である安藤雄一を主任研究者とする平成25年度からの厚生労働科学研究も採択されなかったため、別途、研究費を獲得し、知事部局等千葉県職員(10,931人、平成24年4月1日現在)における介入研究を実施することとした。このため、介入研究については年度内に介入実績までしか成果を出すことはできない。 ①反メタボキャンペーン・特定健診は肥満者を減らしたか?は、計画通り、基本健康診査データ収集事業及び特定健診・特定保健指導に係るデータ収集・評価・分析事業のデータセットの解析が進んでいる。②の解析準備、③の観察研究の解析・発表(論文化も含む)は、実績概要に記したように進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
①反メタボキャンペーン・特定健診は肥満者を減らしたか?の検討では、2009-10、可能なら2010-11の解析を行い、学会発表をし、論文化を進める。 ③早食いは、肥満・メタボにつながるか?の介入試験では、千葉県職員での介入に切り替えたため、連携研究者として統括産業医である角南祐子県庁健康管理クリニック長を加え、介入を開始する。 ②未受診者対策は受診者を増やすか?の観察研究では、連携研究者である小窪和博海匝保健所長からの提案で、成果のフィードバックを千葉大学公衆衛生学教室とともに行い、銚子市医師会の協力を得る態勢を作り、今後の発展に備える計画である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
今後の研究の推進方策に記した内容に従い、論文投稿・別刷料、柳堀朗子の報酬、各連携研究者の旅費・学会参加費、尿中食塩排泄量等の測定に係る消耗品費などを想定している。
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Research Products
(4 results)