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2011 Fiscal Year Research-status Report

階段昇降運動による食後高血糖症状の緩和と糖代謝機能の改善

Research Project

Project/Area Number 23650436
Research InstitutionNagoya City University

Principal Investigator

高石 鉄雄  名古屋市立大学, システム自然科学研究科, 准教授 (50216610)

Project Period (FY) 2011-04-28 – 2013-03-31
Keywords血糖調節 / 階段 / 糖尿病 / 大血管障害
Research Abstract

本研究の目的は、食後に短時間の階段昇降運動を行わせ、それによって血糖値がどの程度低下するかを明らかにすること、さらに、同運動による一定期間の介入により、食後高血糖症状がどれだけ緩和されるか、ブドウ糖負荷試験の成績、インスリン分泌量などに改善が認められるかを明らかにすることであった。   本研究ではまず始めに、糖尿病患者4名およびIGT症状を呈する非糖尿病者6名の合計10名(年齢55.5±8.0歳、空腹時血糖値99±14 mg/dl, HbA1c 5.9±0.4 %)に対して、次の3条件、すなわち昼食後90分の時点において、・階段昇降運動を7.5分間実施(階段)、・同運動と心拍数同等の自転車運動を7.5分間実施(自転車)、・昼食後90分以降も座位安静を維持(安静)、において血糖値変化を比較した。その結果、食後90分時点での血糖値は3条件で同等 (階段202±20、自転車206±20、安静208±28 mg/dl)であったが、食後90分から105分までの15分間の血糖値変化は、階段-85±12、自転車-56±13、安静-24±11 mg/dlで、階段昇降運動は、座位安静のみならず心拍数強度同等の自転車運動に比べても有意に大きく血糖値を低下させることが明らかになった。 次に介入実験として、同被験者のうち8名に対して、4日/週の頻度で昼食後90分の時点で約8分間の階段昇降運動を3ヶ月間実施させた。その結果、空腹時血糖値(介入前100.9±15.4、介入後95.0±12.2mg/dl)およびHOMA-IR値(介入前1.90±1.07、介入後1.43±0.67)に有意な低下が認められた。但し、HbA1c値については変化が認められなかった(介入前5.50±0.38、介入後5.54±0.48%)。本研究により、短時間の階段昇降運動が耐糖能の改善に有効となる可能性が示唆された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

本研究の一部は2012年6月のアメリカ糖尿病学会で発表が受理されている。発表申請が多く採択率が低い同学会において発表が認められたことは、血糖値調節のための具体的運動方法としての本研究が注目されたと考えて良いものと思われる。また、引き続き行った介入研究においては、空腹時血糖値およびHOMA-IR値に有意な低下を認め、短時間の階段昇降運動が耐糖能の改善に有効となる可能性が示唆された。これらの研究成果が得られたことから、本研究の目的は70%達成されたと考えている。但し、被験者の都合により、介入研究の被験者数が当初の予定に比べ減少したことは事実である。従って、総合的評価では「やや遅れている」が妥当と考える。

Strategy for Future Research Activity

介入研究の新たな被験者については既に目途がついている。既に、被験者との面談や問診も終了していおり、23年度の研究結果に24年度データを追加することで、研究の公表も可能となるものと思われる。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

24年度の予算の一部を、2012年6月のアメリカ糖尿病学会参加・発表のための旅費とする。残り予算については、24年度の介入研究の際の、血液検査料および看護師雇用経費、被験者への謝金等にあてる。

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Published: 2013-07-10  

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