2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23650444
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
松岡 英子 信州大学, 教育学部, 教授 (20126709)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松岡 樂 信州大学, 教育学部, 教授 (50135117)
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Keywords | 介護職員 / ストレス / バーンアウト / コーピング / 負担感 |
Research Abstract |
高齢者を施設で介護している介護職員の介護ストレスや負担感などの職場ストレスについて、その影響要因とコーピングの様態をストレス理論を適用して解明し、介護職員のエンパワーメント支援に関するメカニズムを析出することを目的にしている。本年度は、職場環境整備によってストレスやバーンアウトがどの程度軽減できるかという問題意識のもと、ストレスやバーンアウトを引き起こす要因を明らかにすることを目的として、介護職員686名を対象として昨年度末に実施した配票調査結果を分析した。その結果、介護職員のストレスを低減し、バーンアウトに陥らないような職場環境整備のポイントとして、職員の健康状態を良好に保つこと、職場での同僚や上司との対人関係に不満を感じないこと、介護能力を向上させる取り組みがあること等が重要であることが明らかになった。また、若年者ほどバーンアウトしやすいことにも注意が必要である。さらに、バーンアウトとコーピングの関係を探るために、介護職員375名を対象とする配票調査を実施すると共に、インタビュー調査も実施した。これらの調査から、介護者のコーピング類型を導きだした。コーピング頻度が高いのは「心理的調整」、低いのは「回避・諦め」「相談」であった。コーピング効果が高いのは「睡眠」「気晴らし」「相談」、低いのは「回避・諦め」であった。さらに、コーピングの頻度と効果の関係を明らかにした。バーンアウト得点に有意な影響を与えているコーピング類型は「問題の再確認」と「回避・諦め」であることが明らかになった。これらの結果を基に、介護者のエンパワーメント支援のためのコンテンツを開発し、iPadに搭載して介護職員数名に使用を依頼した。使い勝手などを評価してもらい、改良を加えてWebシステムの基礎をつくった。今後、さらに内容を洗練して実用化を目指す。
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Research Products
(5 results)