2013 Fiscal Year Annual Research Report
大学の知の社会還元を見据えた大学の秘密情報保護施策構築と国際標準への取組
Project/Area Number |
23650501
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
飯田 香緒里 東京医科歯科大学, 研究・産学連携推進機構、産学連携研究センター, 教授 (90570755)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石埜 正穂 札幌医科大学, 医学部, 教授 (30232325)
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Keywords | 営業秘密 / 産学連携 / 知的財産 / 研究成果 / 産業競争力 |
Research Abstract |
産業競争力強化の観点から、大学等アカデミアにおける研究力への期待はより一層高まっている。特に実用化研究開発を産学連携で達成しようという場合には、大学は産業界と同等の体制での知的財産、秘密情報等の管理を行わなければならない。その一方で、イノベーションの源泉となるような研究成果の創出は、自由闊達な研究、研究環境からこそ生じるともいえ、企業並みの研究管理を大学に強いることの難しさも存在する。本研究ではそのような大学の特殊な研究環境を踏まえつつ、研究成果及び研究力を確実に社会に還元するための、保護政策を検討した。 最終年度である本年度は、平成23年度及び平成24年度の研究実績を踏まえて、論点整理をした上で、大学等が採りうるべき秘密情報保護施策の提言に取組んだ。 論点としては、1大学は秘密情報に係る法的保護を受けるか、2研究者間で行われる情報の秘密性、3秘密情報を対象とする契約の有用性、という3つの視点から、大学における秘密情報保護の必要性・実現可能性を検証した。さらに、秘密情報保護施策としては、国内外の大学、研究機関、行政が有するガイドライン・指針等を精査した。その上で、大学における各種関係性(①大学と教職員②大学と学生③大学・教職員と外部機関(企業・他の研究機関等)④外部機関と学生)と秘密情報の関連性について検証を行った。関係性により情報管理の在り方が異なる事を把握し、保護方策も分別する必要性を明確にした。
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