2013 Fiscal Year Annual Research Report
高校入試問題情報を活用した学力分析システムの開発と有効性の評価
Project/Area Number |
23650522
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Research Institution | National Institute for Educational Policy Research |
Principal Investigator |
吉岡 亮衛 国立教育政策研究所, 教育研究情報センター, 総括研究官 (40200951)
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Keywords | 学力 / 高校入試問題 / 自然科学教育 / 学習指導要領 / 教科書 |
Research Abstract |
本研究は、全国の都道府県立教育委員会が行う高校入試の問題情報から高校入学時の学力を経年的に分析するシステムを開発するパイロット・スタディーである。高校入試問題はその時々の学習指導要領を問題作成の基準として、それを逸脱しない範囲内で作問することが暗黙の了解となっている。したがって問題を分類・整理するためには往時の学習指導要領に照らして分類の枠組みを作成することが有効であると考える。手始めとして、平成10年の学習指導要領に基づいた理科の問題の分類枠組みを作成した。また、どのような問題が出題されるかは、教科書に記載された知識に基づくことは自明であるため、教科書中の知識(概念知識、実験等の方法的知識、その他コラム記事中の発展的知識等)を先の学習指導要領基づく問題の分類枠組みに整理することを、1社の教科書について行った。 他方、学力分析の材料となる高校入試問題情報については、国立教育政策研究所の教育研究情報データベースに収録されているデータを分析し、受験生の正答率までを公表している都道府県名及び公表年について調査しリスト化を行った。 2年目には分析枠組みが実際に機能するかどうかを理科の天文学分野の問題分析を通して検証を試みた。その結果、たとえ2分野の1領域に限定しても問題の内容・レベルには幅があり、単純に分類枠組みが同じデータの成績を比較することは現実的ではないことが分かった。理科についてはシステム化の問題点が把握できた。次に数学について、同様に学習指導要領に基づく問題の分析枠組みを作成し検証した結果、理科ほど問題のバリエーションが大きくなく、システム化の実現可能性が高いことが分かった。
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