2012 Fiscal Year Research-status Report
学習者に適応的なeラーニング教材の形式的モデルと動的構成メカニズムの開発
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23650527
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Research Institution | Tokyo Gakugei University |
Principal Investigator |
宮寺 庸造 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (10190802)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 勝一 福島大学, 共生システム理工学類, 准教授 (60364395)
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Keywords | 形式的モデル / 教材の動的構成 / eラーニング教材 / 教材構成メカニズム / 教材管理手法 / 情報科教育 / 教育工学 |
Research Abstract |
現在のeラーニング教材は,校種やレベルなど想定された範囲を対象とした固定的な1つのパッケージ化されたものが主流となっている.これら教材は,eラーニングシステム上で完成された状態で管理され,一度登録されると部分的な追加や変更には即座に対応できないのが現状である.これでは,日々変化する事例や判例など常に最新情報を必要とする教材や,学習者の理解度に合わせた教材片のダイナミックな差し替えなどには不向きである. そこで本研究では,教材をこれまでのパッケージ化されたものとして捉えることを改め,教材片による集合体として捉える,新しいパラダイムの提案により上記問題点の解決を試みる.本研究は,教材を構成する最小単位(以下,教材片)を,個々に独立に管理し,学習者にその時点での最適な教材を動的に構成・提供するメカニズムの開発を目的とする. 平成24年度は,教材片管理手法と教材構成文法の開発に着手した. (1)教材管理手法・教材構成文法の開発: 前年度で開発した教材片モデルから,教材の管理手法および学習者の状況や目的に合わせ最適な教材片を組織化する文法を開発した.これには,教材片が持つ様々な特徴や属性情報の連携を考慮した教材構成ネットワークモデルを開発し,それをもとにしている. (2)教材の動的構成メカニズムの開発:(1)で開発した文法を処理するメカニズムの開発し,それをもとにしたプロトタイプの設計を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通りのスケジュールで進んでいると考えられる.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は,当初の予定通り次の2つのステップを遂行する. (1)前年度設計したプロトタイプの実装にあたる.具体的には,学習教材片登録・管理モジュールおよび教材の動的構成モジュールの開発である. (2)プロトタイプの動作検証を行う.具体的には,モジュールの合体テストを行い,システム全体としての動作を検証する.その後,可能な範囲での評価,システムの改善を行う. 最後に,本研究成果をまとめ論文投稿の準備を行う.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
おおむね,以下の予算を予定している. 備品:主に,プロトタイプシステム開発用のマシン,実験用のマシンを購入予定である. 旅費:研究の成果報告および情報収集,研究打ち合わせのための旅費を予定している. 謝金:データ収集・整理,開発補助等の謝金を予定している. その他:学会参加費,別刷り等の予算を予定している.
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Research Products
(10 results)