2011 Fiscal Year Research-status Report
九州大学医学部における史料研究-新しい「医の倫理」教育方法論の構築-
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23650563
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
丸山 マサ美 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (80294990)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小宗 静男 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (10117434)
吉田 真一 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (60128113)
下川 元継 九州大学, 大学病院, 特任助教 (10625966)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | 生命倫理 / 医の倫理 / 医史学 / 科学技術史 / Bioethics |
Research Abstract |
【平成23年度】器物文書・器物資料の調査 初代細菌学教室 小川政修教授の収集された書籍は、和書・洋書を問わず、極めて貴重な書籍である。これらの書籍は、新しい書架を購入し、空調の整った九州大学医学部図書館(貴重コレクションコ-ナ-)特別室に整理・保管した。器物資料の調査は、昭和2年、耳鼻咽喉科教室門下生により寄贈された近世復興式の鉄筋コンクリ-ト3階の久保記念館にて実施した。具体的には、明治(入院患者)カルテ・昭和初期(外来患者)カルテを入手し、解析を進めている。昭和初期のカルテ解析は平成24年2月、日本医史学会福岡地方会において報告した。 これらの器物資料の調査と共に、初代教授の『人となり』を知る縁のある人物から、当時の医学部の教育理念、初代教授の思想・哲学、人生観。死生観などについて『ライフレビュ-(インタビュ-)』を実施。器物資料の解析みならず、インタビュ-から、歴史的事象の客観性、真実性などを高める事ができた。成果については、平成24年6月、第113回日本医史学会・学術集会(獨協医科大学開催)等にて報告する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
当時の医学教育の水準は、極めて高い。 ドイツ留学より帰国された耳鼻咽喉科学教室・初代教授久保猪之吉(明治時代)の診療録(ドイツ語、ラテン語、英語など)は、難解な専門用語(病名)にて、記載されている。そのため文字の解読(病名・状態)が極めて困難であったため、平成23年度内に予定していた明治カルテのデ-タ解析は、平成24年度に持ち込まれた。尚、昭和初期のカルテについては、日本語による比較的わかりやすい記載であったため、予定通り、平成23年度内にデ-タ解析が、終了した。明治カルテの解読については、研究分担者である教授および専門家の支援により、正確な解読が可能となったが、達成度としては、かなり遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
【平成24年度】収集資料の目録化と内容分析 「古い」資料の現在の医学教育への応用:医療倫理学教育における新たな教育研究方法論の構築につなぐ。 また、平成23年度の計画であった明治カルテのデ-タ入力・解析など、やや遅れている計画を実施する。有識者および専門家の観点から、考察を行い、本研究のさらなる課題について、学術集会における報告・報告書作成により考究していく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
学術集会において、成果を報告する。 学術集会における専門家のご指摘を通して、本研究では十分に明らかにならなかった領域(外科・内科・眼・皮膚科・精神科等)について、さらなる研究計画を作成する。 次年度の研究費の使用計画としては、現在、遅れている「明治カルテ」のデ-タ解析および、未着手である計画を実施する。デ-タ入力作業については、研究補助員の補充を行う。また有識者のさらなる援助を求めつつ、遅れている計画を確実に実施したい。
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Research Products
(1 results)