2013 Fiscal Year Annual Research Report
地下水を用いた除雪作業の軽減と地下水循環の人的強化:同時実現モデルの創出
Project/Area Number |
23650578
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
肥田 登 秋田大学, その他部局等, 名誉教授 (70015832)
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Keywords | 地下水人工涵養 / 地下水循環 / 地下水位 / 水理水頭 / 地下水温 / 積雪 / 融雪 / 除排雪 |
Research Abstract |
主たる研究対象域を秋田県六郷扇状地・39°25′N, 140°34′E に置いて次の研究成果等を得た。 平成23年度:1.六郷扇状地に設置されている既存の地下水人工涵養池(扇央),観測井(涵養池隣接),ピエゾメータ(扇央及び扇端の2地点,各20m, 50m, 100m深)を使用して,涵養池内の水温,観測井及びピエゾメータ地点の水理水頭と地下水温の観測を毎10分間隔で継続した。2.地下水熱(約13℃)を利用して,居住空間の内,特に玄関周辺の生活道路に積もる雪の除排雪を可能とする小実験を融雪プロテクターを用いて実施した。3.熱利用を終えた地下水と融雪によって生じた積雪水量(snow water equivalent)の一部を地下水人工涵養池へ還元することが可能であり,積雪期間においても涵養池の有効浸透能を維持できることを確認した。 平成24年度:1.地下水熱を利用して,居住空間の内,特に屋根の雪下ろしによって軒下に山積する雪の除排雪を可能とする小実験を簡易ノズルを用いて実施した。2.そのほか,平成23年度の同様の観測を継続し研究データの蓄積を行った。 平成25年度(最終年度):1.地下水熱を利用して,居住空間の内,玄関周辺の生活道路に積もる雪と屋根の雪下ろしによって軒下に山積した雪の双方を同時に除排雪するための小実験を実施した。2.右の実験により,熱利用を終えた地下水と融雪によって生じた積雪水量の一部を地下水人工涵養池へ還元することが可能である。3.過年度と同様の観測を継続した。4.日本各地及びハノイ北西部(亜熱帯)の地下水温・湧水温の観測を行い,本研究の応用範囲の可能性を検討した。5.本研究の成果,学実的及び社会貢献的な意義は有効であり,成果の一部はIGU京都国際会議 Aug 2013で公表済みであり,さらにFRIEND14 Conference, Montpellier Oct 2014 において公表の見込みである。6.本研究を今後さらに発展・深化させる意向である。
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Research Products
(4 results)