2012 Fiscal Year Annual Research Report
低コストと低環境負荷を両立する革新的な空気極支持型燃料電池セルの開発
Project/Area Number |
23651060
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
阿布 里提 弘前大学, 学内共同利用施設等, 教授 (70565374)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
官 国清 弘前大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (90573618)
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Keywords | SOFC / SDC / CGO / 炭化水素燃料 / 電極反応 / 空気極支持膜 |
Research Abstract |
高性能空気極支持膜式セルを安価なデュアル乾式成膜法(dual dry pressing method)とコーティング及び共焼結法を基本とした製造プロセスを確立した上で、空気極支持膜と電解質を一体にしたハーフセルの上にアノード材料を塗布・形成・共焼結したセルを創製し、①セル構成材料の仕様(新規材料・粒度・混合割合など)とナノ―ミクロ構造制御・組成制御等の手法による空気極支持膜の改善;②発電特性とアノード電極反応ガスの並行分析;③SEMやXRD等の手法による発電試験前後の電極材料・構造の変化分析などの方法を用いて、多様な燃料(H2,CH4,CO等)適応型SOFCアノードの高性能化及び炭素析出による性能劣化への抑制条件を検討した。研究成果として、LSM-SDC/ScSZ/Ni-SDCセルの発電評価試験より、Aサイト欠陥型LSMは、空気極支持膜/電解質膜界面の変質抑制に効果的であることを明らかにする他、グリシン硝酸塩法(Glycine-nitrate combustion process)より合成したアノード合金材料を用い、作製したLSM-CGO/ScSZ/NiCuO-CGOなどのセルの発電試験によって、高電流密度領域におけるNiベースアノードの急速劣化現象を突き止め、その劣化の原因は電流密度増加に伴い生成したH2Oが増加し、p(H2O)/p(H2)圧力比が高くなることによってNi合金中のNiが再酸化または焼結が急速に進んだことによるものと明らかにした。また、低濃度H2燃料の場合でも、電流密度増大によってアノードの急速劣化が早くなり、急速劣化開始のしきい値は圧力比p(H2O)/p(H2)によって決まることを明らかにした。
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Research Products
(2 results)