2013 Fiscal Year Annual Research Report
天然ガスからの化学品製造における消費エネルギーの80%削減に向けた新技術の開発
Project/Area Number |
23651069
|
Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
水嶋 生智 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (60239233)
|
Keywords | 天然ガス有効利用 / 部分感化反応 / モリブデン触媒 |
Research Abstract |
メタンの部分酸化によるメタノール・ホルムアルデヒドの直接合成プロセス用触媒の開発について以下の研究成果を得た。 (1)微結晶超安定化Y型ゼオライト内包型ケイモリブデン酸触媒の合成 平成24年度に合成した微結晶安定化Y型ゼオライトを用いて内包型ケイモリブデン酸(SMA)触媒を合成し、触媒活性を調査した。Mo導入量は期待されたよりも少なかったものの、目的の触媒が合成できたことをX線回折法や赤外分光法により確認した。メタン部分酸化反応において、反応初期には触媒活性の低下が見られたが、定常状態におけるメタノール+ホルムアルデヒド収率は、市販の結晶サイズが大きいUSYを用いた触媒よりも高く、USYの微結晶化の有効性が確認できた。 (2)中空シリカ内包型SMA触媒の合成 触媒活性やSMAの損失にはシリカの細孔構造が影響すると考えられるため、触媒合成の条件(原料、溶媒、界面活性剤、溶液組成、等)を変えて合成を試みた。界面活性剤をオクチルトリクロロシランからジ(2-エチルヘキシル)スルホこはく酸ナトリウムに変えたところ、得られた触媒はメソ多孔性からミクロ多孔性に変化した。これによりMo損失が抑えられたが、反応中に細孔の閉塞が起こり易く、触媒活性は低かった。 (3)難揮発性Mo化合物によるメタン部分酸化反応 SMAの分解により生成するMoO3は昇華しやすく、反応中に系外に排出され、活性が著しく低下する。そこで、SMAよりも難揮発性であるBiMo系触媒を合成してメタン部分酸化を行った。その結果、メタノール収率10%以上という非常に高い活性を観察したが、結果を再現することが難しく、現在もその原因を調査中である。
|
Research Products
(5 results)