2013 Fiscal Year Annual Research Report
環境浄化に資するバイオ凝集・沈殿剤および無機捕捉バイオ素材の創成
Project/Area Number |
23651078
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Research Institution | Setsunan University |
Principal Investigator |
尾山 廣 摂南大学, 理工学部, 教授 (50221700)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉村 順夫 公益財団法人衣笠繊維研究所, その他部局等, その他 (20273542)
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Keywords | モリンガ / 濁水浄化 / タンパク質 / 種子 / 組換え |
Research Abstract |
モリンガの種子の濁水浄化タンパク質はSサブユニット(S)及びLサブユニット(L)からなる二量体であり、SとLの間に19アミノ酸残基のリンカー配列がある。本年度は、濁水浄化タンパク質の生産系を構築するために、S単独、L単独、SとL及びリンカー配列(SL)の3種類の遺伝子を大腸菌及び酵母での発現を試みた。 (1)S、L、SL遺伝子を大腸菌発現ベクター、pET25bに挿入し、大腸菌BL21(DE3)株を形質転換した。各組換え菌を30℃、120rpmで培養後、IPTGを添加し、15℃で24時間振とう培養した。各組換え菌の超音波破砕後の上清及び残渣をSDS-PAGEで分析したところ、S、L、SLタンパク質の産生は確認されなかった。 (2)S、L、SL遺伝子を大腸菌発現ベクター、pColdIに挿入し、大腸菌BL21株を形質転換した。各組換え菌を(1)と同じ条件で培養後、各組換え菌の超音波破砕後の上清及び残渣を抗His-tag抗体によるウエスタンブロッティングで分析したところ、L遺伝子とSL遺伝子を導入した各組換え菌の破砕上清及び残渣には抗体陽性のシグナルが確認されたが、S遺伝子を導入した組換え菌はいずれの画分にもシグナルが検出されなかった。 (3)S、L、SL遺伝子を酵母菌発現ベクター、pKLAC1に挿入し、酵母菌Kluyveromyces lactis GG799株と4種類のプロテアーゼ欠損株(YCT389、YCT390、YCT569、YCT598)の染色体DNA中に相同組換えで各遺伝子を導入した。各組換え菌をガラクトース含有培地で30℃、120rpm、22時間振とう培養した。各組換え菌の培養液をSDS-PAGEで分析したところ、S、L、SLタンパク質の産生は確認されなかった。 組換え大腸菌及び酵母菌でのS、L、SLタンパク質の生産が低かった原因は、① 発現されたS、L、SLタンパク質が大腸菌や酵母菌の菌体内プロテアーゼにより分解された、② S、L、SLタンパク質に凝集活性があるため、菌体成分と結合して凝集沈殿した可能性などが考えられる。
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Research Products
(4 results)