• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2012 Fiscal Year Annual Research Report

酸化物ナノシート1枚の新規誘電特性の探索

Research Project

Project/Area Number 23651097
Research InstitutionKyushu University

Principal Investigator

伊田 進太郎  九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70404324)

Keywords誘電体 / ナノシート / 酸化物 / 二次元結晶
Research Abstract

薄膜高誘電体材料の開発は消費電力を極限まで抑え、効率的な電気デバイスの作製に不可欠であるが、従来の高誘電体材料は、薄膜化に伴ってサイズ効果やデッドレイヤー効果による比誘電率の減少を引き起こしてしまう。最近、層状化合物の剥離から得られる二次元ナノ結晶(ナノシート)を用いた積層膜は、このようなサイズ効果が発現せず、また単結晶であるために約10nmの厚さでも高い比誘電率を保つことが報告されている。 しかし、ナノシート1枚の比誘電率は評価されておらず、本研究では酸化チタンナノシートやCa2Nb3O10ナノシート1枚の誘電率評価を試みた。その結果、酸化チタンナノシート1枚の比誘電率を求めると、出発の層状物質の比誘電率よりも数倍大きくなる結果が得られた。通常、誘電体の誘電率は、膜厚が10nm以下になると減少するという報告あるため、これらの結果が正しいならば、この現象は誘電体に関する新しい正のナノサイズ効果となる。そこで本研究ではこれらの現象が真実であるかの確認と発現メカニズムについて調査した。測定システムとしては、原子間力顕微鏡の導電性カンチレバーを電極プローブとした、真空中等でも評価できるシステムを構築した。ナノシート1枚の比誘電率は出発の層状体よりも高い可能性があるデータは得られたが、酸化物ナノシート1枚を誘電体層とする容量素子を再現性よく作製することや評価することが装置の性能上難しく、メカニズムを考察するために必要な十分なデータを本研究期間内で得ることはできなかった。明らかになった課題としては、プローブ針と上部電極との高い接触抵抗を低減させる必要があることが示された。その他、ナノシートのリーク電流に関して、表面の吸着水によって表面抵抗が大きく変化することが明らかとなった。そのため、信頼性のあるデータを取得するためには、測定環境の湿度も精密に制御する必要があることが示された。

  • Research Products

    (2 results)

All 2013 2012

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] 数十μmサイズのCa2Nb3O10ナノシートの作製と伝導性評価2013

    • Author(s)
      古賀将太、岡本陽平、伊田進太郎、萩原英久、石原達己
    • Organizer
      公益社団法人日本セラミックス協会 2013年 年会
    • Place of Presentation
      東京工業大学
    • Year and Date
      20130319-20130319
  • [Presentation] 酸化物二次元ナノ結晶を用いた高誘電体材料の限界膜厚に関する研究2012

    • Author(s)
      岡本陽平・伊田進太郎・松本泰道・石原達己
    • Organizer
      第2回CSJ化学フェスタ2012
    • Place of Presentation
      東京工業大学
    • Year and Date
      20121017-20121017

URL: 

Published: 2014-07-24  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi