2011 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23651127
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
木塚 徳志 筑波大学, 数理物質系, 教授 (10234303)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 原子操作 / 分子操作 / 単一分子接合 / 単一分子素子 / 電子顕微鏡 / ピエゾ素子 / 走査プローブ顕微鏡 / 原子直視観察 |
Research Abstract |
現在のナノメートル構造を作製するボトムアップ法では、単一の微細探針でナノ粒子を吸着させ、基板上に配置するが、ナノ粒子の大きさ、組成、吸着・脱離性によって、扱えるナノ粒子の種類がどうしても制限される。本研究では、いかなるナノ粒子でも、それらを観察しながら機械的に挟み、基板上に自由に配置できる手法の開発を進めた。具体的には、その場電子顕微鏡による原子直視法を用いて、ナノ粒子操作のための「メカニカル原子ピンセット」の開発を行った。 本年度は、3軸ピエゾ駆動操作電子顕微鏡観察ステージを新たに設計・製作した。このステージを、3つの駆動系、すなわち、マイクロメートルレベルの位置調整を行う機械式駆動系、ピコメートルレベルの操作を行うピエゾ微動系、およびナノチップもしくは基板を固定する試料固定部から構成されるように設計した。電子顕微鏡に組み込めるピエゾ素子の駆動の範囲は、1 マクロメートルより小さいために、ピエゾ駆動だけでは、確実にナノプローブ同士を接触させることはできないため、電子顕微鏡観察領域をすべて網羅できるように、駆動範囲2ミリメートルの機械式駆動系を各駆動系に併設した。作製後の各駆動系の加工精度を調べた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
初年度に相当する本年度の本研究の目的は、これまでにない電子顕微鏡に内蔵できる3軸駆動系の設計・製作であり、当初予定されていた成果に加え、各駆動系の精度等、他の性能等も確認されたため。
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Strategy for Future Research Activity |
初年度に製作した観察ステージを用いて、(I)ナノチップ先端の原子サイズの先鋭化と高さ調整、(II)ナノ粒子操作、および(III)操作によって作製したナノ構造の構造・物性評価を行う。 具体的には、イオン加工によるナノメートル金属針の作製、および各駆動系先端への取り付け方法の開発を行い、その後に、実際に電子顕微鏡内部で各駆動系の精度を原子間隔レベルで調べる。この結果を基に、各駆動系の調整・改善を繰り返し、本研究の主題であるナノピンセット操作を実現する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
各駆動系の再加工に必要な加工材、加工代、研究発表のための出版費、旅費に使用する予定である。
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[Book] Fullerene Nanowhiskers, Chapter 142011
Author(s)
Ryoei Kato, Kun’ichi Miyazawa, Toshiyuki Nishimura, Zheng-ming Wang and Tokushi Kizuka (分担執筆)
Total Pages
242 (担当 p197-208)
Publisher
High-temperature heat treatment of fullerene nanofibers
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