2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23651139
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
鈴木 孝明 香川大学, 工学部, 准教授 (10378797)
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Keywords | マイクロ・ナノデバイス / マイクロファブリケーション / ドライエッチング / 単結晶シリコン |
Research Abstract |
本研究では、単結晶シリコンの加工技術として、プラズマプロセスにより結晶異方性ドライエッチングを行う方法を提案する。従来、シリコンの結晶異方性エッチングは、特殊な薬液によるウエットプロセスのみで行われてきた。ウエットエッチングから汎用性が高いプラズマドライエッチングに変更できれば、危険な薬液を操作する必要がなく安全であり、化学薬品の使用を非常に少なくできる。 また、解像度、洗浄性、加工制御性、自動化容易性、電子回路との適合性が向上する。さらに、従来にない複雑な3次元マイクロ構造を製作することもできる。研究期間内では、提案技術のメカニズム解明と応用デバイス作製への適用を行い、その有効性を検証する。具体的には、プラズマエッチング時の操作条件(圧力、RF 出力、温度など)やシリコンウエハの種類(結晶方位、比抵抗、導電性など)をパラメータとした加工形状評価を行う。 本年度は、過去2年間の研究成果を基にして、本提案技術を広範囲に利用するための加工特性の定量化の推進と実際の応用評価例の増加を行った。具体的には、これまで検討してきたプロセスパラメータ掃引実験を継続し、特に、保護膜の種類による加工性能の変化を中心に、本提案技術を広範囲に利用するためのプロセストレンドの把握を行い、結晶異方性形状が得られやすい条件が求められた。 さらに、結晶異方性ドライエッチングによって得られる特徴的な加工形状を用いた応用検討として、カンチレバー型リリース構造と微細針アレイの試作をさらに続け、単一ドライエッチング装置、および、単一マスクパターンによる複雑三次元形状作製技術に新たな加工面を付加し、従来よりもさらに複雑な加工形状をウエハサイズで一括作製する方法の構築について検証した。
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