2013 Fiscal Year Annual Research Report
タンブリング液晶のせん断特性とマイクロ力学センサの開発
Project/Area Number |
23651140
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Research Institution | Kochi University of Technology |
Principal Investigator |
蝶野 成臣 高知工科大学, 工学部, 教授 (20155328)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻 知宏 高知工科大学, 工学部, 教授 (60309721)
楠川 量啓 高知工科大学, 工学部, 教授 (60195435)
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Keywords | マイクロナノデバイス / 液晶 / 圧電効果 / 力学センサ |
Research Abstract |
本研究は,タンブリング液晶を用いて,歪み,歪み速度,および力を計測するセンサの開発を目的としている.本研究が成功すれば,自在形状のマイクロ力学センサが実現でき,超精密化,超小型化が要求されている次世代マイクロロボットや,精密医療機器等の高度化を加速できる. 昨年度に製作した同心二重円筒装置を用いて実験を行った.外筒の内径は6mm,内筒の外径は5mmで,両者ともにガラス製である.外筒の内表面と内筒の外表面には透明電極膜(ITO 膜)を蒸着した後,垂直配向膜を塗膜した.この垂直配向膜により,内外筒表面に接する液晶分子は表面に対して垂直に配向する.外筒を静止させ,内筒を回転させることで液晶にせん断を印加した.その時に発生する電位差をナノボルトメータで測定した.実験に使用した液晶は4-Cyano-4’-octylbiphenyl(8CB)である.昨年度,内筒回転時にノイズが発生したため正確な電位差測定が困難であったので,今年度はまず装置を改良してノイズ除去を行った. 内筒回転数が0.1 rpmのとき,電位差はパルス状の波形を示した.その大きさは±40 mVであり,さらに回転数を0.2 rpmに増加させると±70 mVにまで達した.またパルスの発生頻度も高くなった.アライニング液晶(5CB)の結果と比較すると,8CBの方がピーク値は10倍程度大きく,パルスの発生頻度も高いことがわかった. 得られた結果は日本液晶討論会(大阪),日本レオロジー討論会(山形),日本機械学会中四国支部研究発表会(鳥取)で発表した.
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Research Products
(4 results)