2013 Fiscal Year Annual Research Report
考古地磁気法を利用した低頻度メガリスク災害解明のための分析手法開発に関する研究
Project/Area Number |
23651180
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
宮島 昌克 金沢大学, 環境デザイン学系, 教授 (70143881)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
酒井 英男 富山大学, 理工学研究部, 教授 (30134993)
吉田 雅穂 福井工業高等専門学校, 環境都市工学科, 教授 (90210723)
高原 利幸 金沢大学, 環境デザイン学系, 助教 (20324098)
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Keywords | 考古地磁気 / ハザードマップ / 低頻度メガリスク災害 |
Research Abstract |
富山県と新潟県の遺跡の発掘により検出された噴砂を研究した、噴砂の残留磁化が当時の地磁気方向を記録していることを確かめて、過去の地磁気変動と対比して年代を調べた。調査の結果、中世の時代の地震など、古文書で知られる地震に対応する噴砂が確認でき、当時の地震の規模や範囲が検討できた。また、古文書のない弥生時代の地震の年代を決定することができた。 考古地磁気法により過去の液状化を伴うような大きな地震の発生個所や頻度がある程度特定できたため、それらの地震動による、より広域な被害の推定を行うための手法の検討を行った。すなわち、地盤構成と地震被害の関係について、特に新潟県中越地震での被害を検証し、表層地質データとボーリングデータを用いた指標について検討した。この検討結果より、地盤災害の主要因として地下水の影響が大きいので、地域における土壌水分変化の特性を検討する必要性が明らかとなった。 そこで、土壌水分を多点で測定してリアルタイムでデータを取得するシステムを構築し、被害推定の精度向上を図る体制を整えた。水分計は河川堤防や、地滑りが懸念される斜面にも設置しており、今後、水分量変化と地盤変状の関係について詳細な分析を行うことが期待できる。 一方、国土交通省により掘削されたボーリングコアについて磁化研究を行った結果、近傍地域での深層崩壊で流れ込んだ堆積層が判別でき、大規模な深層崩壊の規模を推定する糸口を明らかにすることができた。
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Research Products
(6 results)