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2011 Fiscal Year Research-status Report

知的フロンティアとしてのコネチカット州ハートフォード

Research Project

Project/Area Number 23652066
Research InstitutionDaito Bunka University

Principal Investigator

小倉 いずみ  大東文化大学, 法学部, 教授 (00185563)

Project Period (FY) 2011-04-28 – 2013-03-31
Keywords国際研究者交流 / 国際情報交流 / ハートフォード / コンコード / アメリカ合衆国 / 荒野 / フロンティア / トマス・フッカー
Research Abstract

アメリカの植民地時代の最初の西漸運動と考えられるハートフォードの創設を、フロンティア理論の観点から研究することが本研究の目的である。平成23年度は、8月から9月にかけてマサチューセッツ州コンコードでリサーチをした。コンコードは1636年に創設され、マサチューセッツ湾植民地のフロンティアであった。広大な荒野に建設されたハートフォードと比較するため、小さなタウンとしてスタートしたコンコードを調査した。コンコードでは地図や書籍を収集した。また旧牧師館やウォールデン湖、スリーピーホロー墓地などの多くの写真を収集した。 ボストンに滞在中に、海外共同研究者のハーバード大学のデヴィッド・ホール先生に会い、研究の打ち合わせを行った。しかし、この間ハリケーン・アイリーンによる悪天候で交通機関が不通となったため、二日間は外出ができなかった。 9月24日に日本アメリカ文学会東京支部の例会で「トマス・フッカーの生涯とコネチカット植民地」という題目で発表をした。発表時間と質疑応答で2時間だったが、コネチカット植民地の創設に至る勅許状やコネチカット基本法の民主主義の思想、トマス・フッカーの『教会規律の概要』で展開された教会組織を解説した。 7月1日に研究成果の公表のため、ホームページAcademic Achievementを開設した。小倉の研究発表の予定、過去の科学研究費の研究内容、ジョン・コットンとトマス・フッカー、ラルフ・エマソンなどをページごとに分けて、一般向けにわかりやすく説明している。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

平成23年度は、ボストンとコンコードに現地調査と資料収集のため出張した。広大な荒野に創設されたハートフォードと比較するため、1636年に小さなタウンとしてスタートしたコンコードを調査した。旧牧師館、ノース・ブリッジ、スリーピーホロー墓地、ウォールデン湖、ソローの小屋、レキシントングリーンでは、多くの写真を撮影した。エマソン・ハウスとナサニエル・ホーソンの家のウェイサイドは、ハリケーンの影響で閉鎖されたため、2年目の夏休みに再度調査する予定である。 23年度はハーバード大学のデヴィッド・ホール先生に会い、研究の打ち合わせをしたが、2年目もホール先生に加えて、さらにジフ先生、ウエスレー・モット先生、コネチカット墓石組織のメンバーに会う予定である。 2011年9月24日日本アメリカ文学会東京支部例会で「荒野への使命――トマス・フッカーの生涯とコネチカット植民地」の題目で発表した。1時間の発表と1時間の質疑応答で、コネチカット植民地の創設の経緯と勅許状、コネチカット基本法、トマス・フッカーの『教会規律の概要』における会衆主義を原典や資料を使用して説明した。 2011年7月1日に小倉いずみのホームページAcademic Achievementを開設した。過去15年間にわたる科学研究費の研究内容、ジョン・コットンとトマス・フッカー、ラルフ・エマソンとアメリカ・ルネサンスの作家、研究発表の予定、などを一般向けにわかりやすく説明している。また写真も多く収録し、視覚の点からも楽しめるように工夫した。

Strategy for Future Research Activity

平成24年度は、完成年度であるため、2年間の研究成果を発表する。5月に日本英文学会大会で、シンポジウム「旅と移動のアメリカ文学」で講師を務める。題目「アメリカ大陸の開拓における「荒野への使命」」では、ペリー・ミラーの理論を中心に、荒野を開拓する際に、思想がどのように人々を支えたかを開設する。単に経済的な利益だけではなく、アメリカ大陸は植民地時代の人々の強い使命感によって開拓された。「荒野」は後にFrederick Jackson TurnerによってFrontierと呼ばれ、アメリカ大陸の拡張主義やwestward movementに取って代わられたが、アメリカ社会の基盤を構成したのは植民地を創設した人々の精神的な強靭さである。 夏季休暇期間中に、ハートフォードに出張する。コネチカット州立図書館とコネチカット歴史協会では資料収集を行なっていないので、今年度は実施する。またコネチカット川の様子、川から荷物を陸揚げした場所を確認する。ハートフォードでは、Connecticut Gravestone Network(コネチカット墓石研究組織)の会員と交流し、市内で最古の墓地であるAncient Burying Groundの再調査を行なう。また、マーク・トウェインは2010年に没後100周年を祝っており、多くの関連行事が行なわれたので、この資料を収集する。ストウ夫人の家はトウェインの邸宅に隣接するので、現地調査が容易である。 ジョンズ・ホプキンズ大学のラーザー・ジフ先生とハートフォードで打ち合わせをする。ハーバード大学ワイドナー図書館で、植民地時代とエマソン、ソロー、ホーソンに関する資料を収集する。ハーバード大学のホール教授と研究方法について話し合う。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

1. ハートフォード関係図書、マーク・トウェイン関係図書、コンコード関係図書を購入する。 2. コネチカット州ハートフォードに出張し、コネチカット州立図書館とコネチカット歴史協会で資料収集を行う。またコネチカット川の様子、川から荷物を陸揚げした場所を確認する。またトウェインとストウ夫人の家を調査する。トウェインは2010年に没後100周年を祝っており、多くの関連行事が行なわれたので、この資料を収集する。ストウ夫人の家はトウェインの邸宅に隣接するので、現地調査が容易である。3. ジョンズ・ホプキンズ大学のラーザー・ジフ先生とハートフォードで打ち合わせをする。先生はトウェインについても、著書があり、ハートフォードの歴史に詳しい。4. ハートフォードではConnecticut Gravestone Network(コネチカット墓石研究組織)の会員と会う予定である。コネチカットの歴史を保存する人々と会い、知識を共有する。5. ボストンへの帰路で、ウースターに立ち寄り、全米エマソン協会会長のWesley Mott教授に会う予定である。6. ハーバード大学ワイドナー図書館で、エマソン、ソロー、ホーソンに関する資料を収集する。また、例年通り、ハーバード大学のホール教授と研究方法について話し合う。7. コンコードの奴隷制に関する研究を進めるため、東京理科大学准教授の深瀬有希子を研究分担者とした。深瀬有希子は、奴隷を逃すために作られたunderground railroadとしてのコンコードの役割、解放された黒人たちの土地所有、そしてこれらが文学に及ぼした影響などに関して研究する。

  • Research Products

    (2 results)

All 2011 Other

All Presentation (1 results) Remarks (1 results)

  • [Presentation] 荒野への使命――トマス・フッカーの生涯とコネチカット植民地2011

    • Author(s)
      小倉いずみ
    • Organizer
      日本アメリカ文学会東京支部 9月例会
    • Place of Presentation
      慶應義塾大学
    • Year and Date
      2011年9月24日
  • [Remarks] 小倉いずみホームページAcademic Achievement:

    • URL

      http://www6.ocn.ne.jp/~aachieve/index.html

URL: 

Published: 2013-07-10  

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