2013 Fiscal Year Annual Research Report
ヒンディー語と日本語の属格後置詞および格助詞・準体助詞の対照研究
Project/Area Number |
23652084
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
西岡 美樹 大阪大学, 言語文化研究科(研究院), 講師 (30452478)
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Keywords | 国際研究者交流 / 国際情報交換 / インド:アメリカ:ロシア / ヒンディー語 / 日本語 / 格助詞 / 属格後置詞 / 対照研究 |
Research Abstract |
本研究は、日本語の属格を表す格助詞もしくは準体助詞の「の」と、インドを中心に多くの母語話者をもつヒンディー語における属格後置詞‘kaa’および同じく属格の表現に相当するといわれる接辞‘vaalaa’を伴う表現を対照し、両言語に共通して見られる普遍的特徴と個別的特徴を記述するものである。 最終年度の平成25年度は、研究課題の関連文献等を補充する傍ら、これまで実施したアンケートのデータ分析を詳細に行い、6-7月にインドから海外研究協力者を招へいし、ヒンディー語の属格後置詞'kaa'およびそれに準じた働きをする'vaalaa'の具体的な違い、さらにそれらと日本語の「の」との対応について、アンケートの結果を確認しながら議論を深めた。 また、11-12月にアメリカから来日中の南アジアの言語を専門とする海外研究協力者を招へいし、ヒンディー語のみならずインド・アーリア諸語の属格後置詞および'vaalaa'に相当するものについても議論を行った。特に通時的な側面、そして日本語の「の」の機能を視野に入れた類型論的な面について広く議論することができた。それらを基に、平成26年1月23~25日にインドのBenares Hindu Universityで開催された11th International Conference of South Asian Langauges and Literaturesで、これまでの成果として、"Genitive Case Markers in Hindi and Japanese: A Comparative Case Study of Genitival Constructions"(発表は24日)を発表した。その際、ヒンディー語の母語話者、準母語話者の言語研究者、文学研究者をはじめインド国外の研究者とも有意義な意見交換を行うことができた。
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