2012 Fiscal Year Research-status Report
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23652103
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Research Institution | Ryukoku University |
Principal Investigator |
角岡 賢一 龍谷大学, 経営学部, 教授 (70278505)
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Keywords | 音響分析 / 談話構造 / 上方落語 / 小咄 / 英語ジョーク |
Research Abstract |
研究二年目として、談話構造としての落語を言語学的に継続的に分析した。落語においては、小咄の音響分析に特に重点を置いた。この結果を英語と対照させるため、英語ジョークを対象とした音響分析も平行して行った。成果として、以下のように論文二本公刊と学会発表四回を挙げておく。 KADOOKA Ken-ichi. An Acoustic Analysis of the Punch Line Paratone in the Japanese Kobanashi Stories. The Ryukoku Journal of Humanities and Sciences. vol. 33. No. 2. pp. 17 - 37. March, 2012. KADOOKA Ken-ichi. An Acoustic Analysis of English Monologue- and Dialogue-type Jokes. The Ryukoku Journal of Humanities and Sciences. vol. 34. No. 2. pp. 21 - 36. March, 2013. 角岡賢一「上方落語演題の意味的分類」『龍谷大学国際センター研究年報』第二十二号、49-69ページ。2013年3月。 An Acoustic Analysis of English Jokes. presented at Belgrade International Meeting of English Phoneticians, Belgrade, Serbia, March 2012: Prosody of Typical and Atypical Populations, Reading, England, September 2012.; 以下略
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画に沿って、対象とする落語や小咄、英語ジョークなどの音響分析を進めている。一年で複数本という論文刊行や年間複数回という学会発表は、量的に満足のできる実績を上げていると考えている。過去二年間で取り纏めると、紀要や研究所年報で刊行された論文は四本、海外学会での発表は四回である。他方では、分析の対象とする小咄や落語類の数が多いので、優先順位を付けて取り組む必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続いて落語や小咄、英語ジョークの音響分析を進める。今年は、英語ジョークの一形態としてスタンダップ・コメディーを取り上げる予定である。これは日本の漫談に近い話芸で、一人の演者が壇上でジョークを連ねていく。これまでに分析してきた英語ジョークの朗読と大きく異なるのは、舞台上あるいはテレビカメラを前にして演者が聴衆に語りかけるという点にある。その意味では、落語と共通する側面があると言えよう。 研究成果の公表は、論文刊行と学会での口頭発表を中心に考えている。これまでの実績からは、紀要等への論文掲載は年間二本または三本、学会での発表は二回または三回を予定する。紀要等の単発論文では、ページ数の制限から小咄を三本か四本対象にするのが上限である。著書であれば、最大限十倍程度のページ数を前提とすることができる。刊行した論文が十本ほどに達した時点で、著書として成果を纏める予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究は三年目の最終年度であるので、相対的に論文公刊や学会発表に比重を移してゆくこととする。そのために英語で論文を執筆した際の英文校閲に要する費用、学会に出張するための旅費を支出する予定である。 他方では、資料図書費を含む物品費や消耗品は最小限度に押さえる予定である。
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Research Products
(6 results)