2013 Fiscal Year Annual Research Report
エージェントを介した双方向・適応型日本語Eラーニングシステムの研究と開発
Project/Area Number |
23652111
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
今井 新悟 筑波大学, 人文社会系, 教授 (50346582)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古川 雅子 筑波大学, 留学生センター, 研究員 (20617287)
堀 聖司 筑波大学, 留学生センター, 研究員 (40396859)
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Keywords | eラーニング / エージェント / アバター / 日本語教育 |
Research Abstract |
PCの画面上で動き、発話するエージェント(バーチャルな教師や他の学習者)を配置し、それを通してコミュニケーションできるようにした日本語教育のためのeラーニングのシステムを提案した。これにより、機械を相手にするeラーニングの無機質さを軽減し、疑似的ではあるが、生のコミュニケーション感覚に近づけることを試みた。その結果、講義型のeラーニング教材では学習のモチベーションが高められ、維持効果が期待できる。音声チャットによるコミュニケーションの場では自分のアバターを介することにより、心理的負担(特に、語学の初級者にとっては心理的負担が負担大きい)を軽減する環境を構築した。 幾種類かのエージェントを製作して、比較検証した結果、現在の技術では、3Dよりも2Dを採用するべきであるという結論を得た。その理由として3Dは製作にかかる時間が長く、コストが高くなり、さらにロボット工学で言うところの「不気味の谷」を超えることに相当の困難が伴うことが明らかになった。2Dは以上のすべての点において、3Dよりも優位であった。 アバターを伴う音声チャットのシステムについては講義タイプとチャットタイプの2種類を試作して比較検証した。講義タイプは、静止画や動画の配信ができる点で優れているが、講師が話し、受講者が返答するという形式に向いており、複数の参加者が互いにコミュニケーションしようとすると音声が重なり、発話者の区別が困難になった。一方、チャットタイプは、発話者が交錯することはないが、1対1に限定され、会話のやりとりが途切れがちになることが分かった。そこで、最大4人同時に会話に参加できるように改良したチャットタイプを採用することにした。
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