2013 Fiscal Year Annual Research Report
韓国の中等教育機関における校内英語定期テスト問題データベースの構築
Project/Area Number |
23652130
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Research Institution | Daito Bunka University |
Principal Investigator |
靜 哲人 大東文化大学, 外国語学部, 教授 (60270211)
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Keywords | 英語定期テスト / 韓国の高校 / 大学修学能力試験 / 波及効果 / 多肢選択式項目 / 記述式項目 |
Research Abstract |
韓国ソウル市内の3つの高校から提供された全47セットの高校の英語定期テスト問題を分類するための枠組みを試行錯誤しながら決定した。最終的に多肢選択式項目は24カテゴリー、7カテゴリーグループに、記述式項目では、15カテゴリー、7カテゴリーグループに分類した。「カテゴリー」とは例えば「テクストの内容と一致している/一致していないL1文を選ぶ」といったひとつの問題形式を、「カテゴリーグループ」とは、たとえば「テクストのローカルな理解」のようなより上位の問題形式区分を指す。 つぎに、選択式、記述式ともに、カテゴリーグループごとに含まれる問題の割合が、(1)収集した学校で異なっているか、(2)科目(英語1、英語2、英語読解、など)で異なっているか、さらに、選択式に関しては、(3)全国統一試験である「大学修学能力試験」(修能)と異なっているか、という3つの点について、カイ二乗検定、相関分析、主成分分析を用いて調べた。その結果、科目間の違いは見られたが、学校間の違いはほとんど見られず、選択式問題に関しては、修能との類似性が明らかになった。 またその類似性は、1年、2年、3年と学年が上がるに従って強まる傾向があることも判明した。定期テストに出題されている項目タイプで修能に出題されていないものはあったが、逆に修能に出題されているタイプで定期テストにないものは皆無だった。これらの結果は、大学入試として実施されている統一試験の社会的重要性が高校の定期テストに強力な波及効果をもたらしている例だと解釈された。 以上の結果を研究報告書『韓国の高等学校英語定期テストの項目タイプ:大学修学能力試験からの波及効果か』(https://sites.google.com/site/zukesdownloadsprt2/home/kaken2011)としてまとめた。
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