2012 Fiscal Year Research-status Report
英語eラーニングでの自律的学習につながる学習履歴データの提示に関する研究
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23652142
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Research Institution | Hiroshima City University |
Principal Investigator |
青木 信之 広島市立大学, 国際学部, 教授 (80202472)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 智恵 広島市立大学, 国際学部, 准教授 (80275396)
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Keywords | eラーニング / 英語学習 / 自律的学習 / 学習履歴データ |
Research Abstract |
(1)第1次作業仮説的改良を施した学習プログラムとLMSを、実際のeラーニングを活用した英語授業で試行し、学習者の学習中の行動に関するデータを収集する。その際、学習時に履歴データを閲覧するためのボタンを押したか否か(ボタンでデータが提示される場合)やどれくらい長く履歴データ画面を閲覧していたかといったデータを収集し、履歴データをみた者とそうでない者との間にその後の課題処理が異なるか否かといった分析を行った。また、これらの学習者を分けて気づきや問題の診断、さらに反省的行動の有無などについて個別インタビューする際の手がかりとした。 (2)上記の英語授業での試行に参加した全学習者に対し、アンケートを実施し、学習履歴データの提示により誘発された反省的行動について量的調査を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初計画では、上述(2)のアンケート調査による量的調査に加え、学習者の中から、前述したような履歴データ閲覧について反応の異なった学生や属性(学習目標、動機付け、英語力など)の異なる学習者を選び出し、学習履歴データの提示を受けた際に何らかの気づきを持ったのかどうか、持ったとすればどのような気づきであったのか、気づきにもとづいて自分の学習行動を診断したのかどうか、どのような診断を行ったのか、さらにそれにもとづいて何らかの改善行動を取ったのかどうか、取ったとすればどのような改善行動を取ったのかについてインタビュー調査を行う予定であったが、アンケート調査データの分析に時間を要し、インタビュー調査を行う時間的余裕がなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
まず、平成24年度に実施できなかった質的調査を実施するとともに、学習履歴データ提示の観点と学習者側の観点から、学習履歴データと学習者の反省的行動や自律的学習との関係を明らかにすることで、学習履歴データ提示についての示唆を得、その示唆にもとづいて、どのような学習履歴データを、誰に対して、どのような形で、どのようなタイミングで、どこに提示することが有効かを明らかにする。その上で、プログラム及びLMSを改良する。 改良を施した学習プログラムとLMSを、実際のeラーニングを活用した英語授業で再試行し、これまでの結果と比較分析を行い、その有効性を再検証するとともに、学習履歴データの提示と自律的学習の関係について、学習者の属性による内的処理の違いも含めた上で、より大きな知見を得る。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度の研究費の主な使途は以下の通りである: ・学習プログラムとLMSの改良委託費 ・インタビュー調査インフォーマントへの謝礼金 ・学会発表のための旅費
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